Ｍ.デムーロが警戒する「最大のライバル」 ◎の数でも圧倒的に…

青竜Ｓの再戦ムードも　逆転できる！デアフルーグ

デスク「ここは同じ舞台での前哨戦、青竜Ｓの１・２着馬が、ともにデビューから連を外していないこともあって人気を分けそうだが、ＴＭの◎の数では２着に敗れたデアフルーグが圧倒的にリードした形だな」

武井「デアフルーグは、渡米中のマスターフェンサー以下を子供扱いした２走前の伏竜Ｓの内容からも、世代ダート路線におけるトップレベルの存在であることに疑いの余地はありません。前走の青竜Ｓこそ、距離、左回り、芝スタートという初物尽くしだったことで、前半から必要以上に置かれてしまいましたが、直線で内ラチ沿いを猛然と追い込んで勝ち馬をクビ差まで追い詰めた走りは、間違いなく負けて強し、と言えるものでした。敗れたのは経験値の差、と見るのなら、当然ここは逆転できると思います」

坂倉「デアフルーグの前走については、最内枠の不利もあったように思います。勝負どころから直線にかけても完全に包まれる形でしたし、苦しい競馬になりましたが、前が開いてから見せた脚は、ここに繋がるはずですよ」

小島「僕も、前走は完全に枠順の差だったと見ています。むしろ、それで結果クビ差まで迫ったのですから、勝ち馬との能力比較でもデアフルーグの方が明らかに上でしょう。今回の６番枠から、普通に流れに乗る競馬さえできれば、逆転どころか楽勝までありますよ」

守屋「最後の直線では、前が開いたのではなく、ラチ沿いの僅かなスペースをついて伸びたもので、これは相当な脚力なくしてはできない芸当だったと思います。本来はスタートも良く、センスある走りをするので、あれ以上苦しい競馬になることはまずないでしょう。僕も逆転濃厚と見ますね」

デスク「ただ、ここは別路線組の有力馬もいることだし、けっして青竜Ｓの再戦、というわけでもないよな」

久光「確かに、今回は青竜Ｓと比べても、レベルアップのみならず短距離志向の馬が揃った感を受けますが、それによってペース自体も速くなるはずですし、デアフルーグにとってはレース運びも楽になるでしょうね。雨の影響でより決め手の生きる馬場も大きな味方と言えますが、加えて、１週前にド迫力の動きを見せるなど調教も強化されていて、体調面の上積みも大きいと思いますよ」

佐藤直「前走の青竜Ｓでは、上位２頭とも初のマイル戦だった中で、その対応の差が出たわけだけど、久光も言うように厳しい流れになりそうな今回は、より長い距離の適性も要求されるはずだから、当然、今度はデアフルーグの番だろうな」

デスク「その前走で敗れたことを、陣営はどう捉えているのかな？」

大江原「敗因については、“初の芝スタートと最内枠での出遅れが響いた”と、大方の見解と一緒なんだけど、“それでも慌てることなくレースを進められたのは収穫だった”と、前向きに捉えていたんだ。コースも２度目となる今回は戸惑う心配もないし、最終追いの時計こそ地味だったけど、前に馬を置いた実戦を想定しての調教には好感が持てたよ。それも含めて予定通りの調教メニューをこなしてきただけに、リベンジに向けての視界は良好と見ていいぞ」

ＴＭ人気ではライバルを圧倒しているデアフルーグ（撮影：日刊ゲンダイ）

小野智「私は、青竜Ｓで同じく初めてのマイル戦に対応して勝ったデュープロセスを素直に信頼しますよ。２走前の昇竜Ｓでは追い込んで勝ったのに対し、好位から抜け出した内容にも、ただならぬセンスを感じましたし、２着馬とは対照的にスムーズなレースができたとはいえ、猛追をクビ差凌いだことを評価すべきですね」

西田「私も、青竜Ｓ１・２着馬の一騎打ちと見ていますが、芝スタートへの対応などは一度経験したからと言って、激変するわけでもないですよね。だったら、スムーズに行き脚が付いていたデュープロセスの方を信頼すべきです。たとえ流れが速くなったとしても、脚抜きのいいダートでは前も止まらないケースが多いですし、前で運べるのは展開的にも有利だと思いますよ」

那谷「昨年はルヴァンスレーヴで勝って、レース連覇をねらう形のミルコだけど、“去年よりもメンバーが揃っている。前走は勝てたけど、デアフルーグは強いね”と最大のライバルをやっぱり警戒していたよ」

デスク「色んな競馬で連勝してきたことは、智美も言うようにセンスがあるということなんだろうが、陣営はどんな競馬がベストと見ているのかな？」

細川「実は、そのあたりは陣営も掴めていない様子で、思っていた通りの競馬ができなくても４連勝してきた、というのが正直なところなんですよ。そういう意味でも、能力は相当なレベルと見ていいはずですし、また違った競馬になったとしても期待できるのではないでしょうか」