「550キロ前後」不安広がるブラストワンピースより、“仕上りが断然上”の馬

優馬TM座談会
アメリカJCC

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注目は4歳勢か それとも“ベテラン”か

西田「私は4歳馬、ニシノデイジーに期待します。セントライト記念は外々を回るロス、菊花賞は結果的に距離が長過ぎと、秋2戦の敗因は明らかですし、春のクラシック戦線でもコース取りなど巧く噛み合わず馬券には絡めませんでしたが、2歳時にGIII連勝の素質馬を見限るのは早いと思います。初の古馬相手というのも、かえってチャレンジャーの立場として気負わずに戦えるはずですし、12頭立てなら大きなロスもなく運べるのではないでしょうか」

久光ニシノデイジーは、12月半ばからビッシリと乗り込まれ、ここへかける意気込みがどの陣営よりも感じられる馬です。気性の難しさが出世を阻んできましたが、負けてきたどのレースも地力を示しての敗戦だけに馬単体の評価は下げる必要はないでしょう。内枠有利かつ前残りのセントライト記念で、最後方から大外という自殺的な競馬をしながら5着まで突っ込んでいるのは、まさにその証明だと思いますね」

木谷「セントライト記念は、馬場も特殊でこの馬には合わなかった印象を受けました。ダービー5着の実績を考えればここで通用してもいいはずですし、何より中山2200mの重賞で4勝を挙げている田辺騎手というのも魅力的ですね」

小島ニシノデイジーは、見ての通りの不器用な馬なので、競馬に注文が付くとは思いますが、陣営も“馬体が成長しているし、古馬との力差もないと思う。距離もほぼベストでこの頭数なら捌き切れてもいい”と、前向きですし、田辺騎手に新しい面を引き出して欲しいという気持ちもあるようでしたね」

ニシノデイジー

久々の勝利を目指す4歳の実力馬ニシノデイジー(撮影:日刊ゲンダイ)

デスク「ただ、コジの本命は同じ4歳でもラストドラフトときたか」

小島「陣営の色気度合ではこちらの方が上ですよ。一時は早熟か、と思われた時期がありましたが、“最後はソラを使って負けたけど、しっかり折り合っていたし、内容は良かった”という前走で復調をアピールしましたし、シュタルケ騎手やルメール騎手が我慢する競馬を覚えさせたことがようやく実を結んだとも言えますが、その前走でも手綱を取ったマーフィー騎手の評価もかなり高いです。ここにきてトモに厚みが増して馬体の成長も感じますし、一息入れて臨む人気馬たちと比べても、順調度で大きな魅力がありますね」

馬場「僕はステイフーリッシュのコース適性もなかなかのものではないかと思っています。過去に中山では2戦だけですが、新馬勝ち1戦のキャリアで臨んだGIホープフルSの3着と、昨年の中山金杯での2着。その中山金杯の勝ち馬がその後に快進撃を続けたウインブライトだということを考えても、かなり高いレベルの走りだったと言えるでしょう。チグハグな競馬で不完全燃焼だった前走も度外視できますし、重賞勝ちのある距離でスムーズに運ぶことができれば、ここでも差はないはずです」

細川「そもそもステイフーリッシュは、前走のようなスローペースでは力が発揮できない馬ですし、淀みのない流れになることと、ルメール騎手の手腕に陣営も期待してましたね」

木谷「僕はとっておきの穴馬としてウラヌスチャームを推したいですね。中山は〔1・3・0・0〕と得意にしてますし、去年の年始の中山開催では、今回と同じ中山2200m戦で準オープンを勝利。ルーラーシップ産駒自体、中山芝2200mは〔6・5・2・16〕で複勝率は44.8%という高さで、ダンビュライトがこのレース、リオンリオンがセントライト記念を勝ってますから、血統的な後押しもあります。最終週で外差しの利く馬場もプラス材料ですね」

山崎ウラヌスチャームは、2週にわたって追い切りに跨いだミナリク騎手がかなりお気に入りの様子で、斎藤誠師も“ここ2走は外を回る形になったし展開も向かなかった。少し時計がかかった方がいいので、今の中山の馬場は合う”と、けっこう色気を持ってましたよ」

デスク「あとは、実績的に可能性があるとすれば、長期休養明けのサトノクロニクルくらいだな」

那谷「球節炎による2年近くものブランク明けに加えて、ハーツクライ産駒の中山2200mでの実績が一息なので、穴にお奨めとまではいかないけど、ここ2週の坂路の動きだけを見ると久々を全く感じさせないんだ。“ブラストワンピースが出走してくるとは思わなかった”と話していた池江寿師は、GI馬に一目置いているようだけど、逆にそれ以外の馬とは差を感じていないかもしれないし、“まずは無事に復帰戦を走ってから”というのは、建前ではなく本音だと思うけど、重賞で4度の連対や過去の抜群の鉄砲実績を考えても、マークすべきなんじゃないかな」

デスク「さっき智美も言っていたけど、今年はベテランジョッキーの活躍が目立っていて、ここまで終わった重賞7鞍のうち、40代以上のジョッキーが6勝もしているんだ。先週は50代の柴田善臣も勝ったことだし、ここはやっぱり横山典弘に期待してミッキースワローだな」

木谷「僕のミナリク騎手も44歳ですよ」

デスク「え、まだ44歳なのか。風貌だけを見ると、もっと上かと思ってたが…。とりあえず、相手には押さえとくぞ」

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優馬 2歳馬チェック

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