グランアレグリアに◎打たず「恐れ入りました」5着サリオスは状態に問題?

佐藤直文 レース回顧
マイルCS

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燦然と光る牡馬相手のGI3連勝 グランアレグリア

 今年の古馬の牡牝混合GIは、今回のマイルCSで9戦消化したことになるが、うち牝馬が6勝。勝たなかったレースのうち、フェブラリーSは牝馬の出走がなく、春の天皇賞も出走が1頭だけだったことを考えれば、とてつもない数字である。中でも、6勝のうち3勝を稼いだ今日の勝ち馬は、紛れもなく“歴史的名牝”の域に達したと言えよう。

 そのグランアレグリア。内目の枠だったこともあってか、近走とは違ってスタートから好位のポジションを取りに行く形だったが、直線を向いたところで一旦は割ろうとした馬の間が開かず、ヒヤリとするシーンもあった。ただ、鞍上も慌てず騒がず、先に抜け出した2着馬の外へ舵を切ると、持ち前の決め手を全開させての勝利だった。単勝で断然人気の支持を受けていたとはいえ、相手関係や1200mからの1600mというローテーションを考えても厳しい状況だったことは確かであり、ルメール騎手もそれをわかった上での最高の騎乗。◎を打たなかった立場としても、恐れ入りました、と言うしかない。陣営からは、来年は中距離路線へというプランも示されたが、牝馬上位の潮流はまだまだ続きそうだ。

グランアレグリア

人気のグランアレグリアが落ち着いたレース運びで完勝

 2着インディチャンプは、前哨戦を使えずぶっつけとなったあたり、けっして完調ではなかったはずだが、それでも昨年のマイル王者としての力を十分に示す走りだった。結果は、相手が悪かったと言うしかないだろう。

 3着アドマイヤマーズも、久々を叩かれて型通りの良化を見せ、世界を制した力を示したと言えるが、惜しむらくはこの馬にとって少し時計が速過ぎたか。

 4着スカーレットカラーは、これが引退レースとのことで、持ち味を最大限に生かす直線勝負に徹したがここまでだった。もう少しペースが流れたり、例年の京都開催であれば、着順を上げた可能性もあったろう。

 5着サリオスは、落ち着いた今日の流れで後方からの位置取りでは厳しかったか。大外枠の分もあっただろうが、ポジションを取りに行けなかったこと自体、状態が整っていなかった感も受けた。

 レシステンシアは、スローでの溜め逃げとなったが、結果的に瞬発力勝負を生んでしまっては出番がなかったのも仕方ない。現状での力の差もあったと思える。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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