ダノンスマッシュ国内制圧 2着レシステンシアはマークに屈す

佐藤直文 レース回顧
高松宮記念

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人馬ともに昨年のリベンジを ダノンスマッシュ

 中京は午後になってから本格的な雨となり、芝が重発表となった9レースでは4コーナーで外を回った馬同士の決着に。同じ重発表だった昨年よりも時計を要して1分9秒台の決着となったように、より外差しの利く馬場だったと言えるだろう。

 ダノンスマッシュは、外目の枠から出たなりで運ぶ形となったが、ちょうど前に1番人気馬レシステンシアを見る絶好のポジションだったと言える。初めての重馬場で10着に沈んだ昨年の走りから懸念された道悪も、全く問題なくこなし、直線でもレシステンシアの内から馬体を併せて行ったあたり、それだけ手応えもあったということ。暮れの香港以来の久々ではあったが、間隔をあけた方が走るロードカナロア産駒であり、人馬ともに昨年のリベンジを果たした形となった。

ダノンスマッシュ

3度目の高松宮記念挑戦でついに栄冠を手にしたダノンスマッシュ(橙帽)

 2着レシステンシアは、枠順や馬場によっては先行策も考えられたが、無理をせずに好位で控える形の競馬。これまた道悪の走りに問題はなく、初の1200mにも対応して一旦は抜け出したものの、道中でしっかりとマークされた勝ち馬に屈したのは仕方のないところだろう。

 3着インディチャンプは、これまた初の1200mにもしっかりと対応した走り。道中で内を回って直線でも前が開いたことで、無理に外へ持ち出さずに脚を伸ばしたが、これは道悪に対応できていたからこその選択だったろう。外から馬体を併せて進出した2頭には伸び負けたものの、力を十分に示す走りだった。

 4着トゥラヴェスーラは、直線で巧く馬群を捌いてゴール前では一番の伸びを見せていた。デキも良かったのだろうが、道悪もかなりの巧者だ。

 5着モズスーパーフレアは、好発を決めてハナへ。逃げ馬にけっして有利な馬場ではなかったが、道中で全くプレッシャーを受けない逃げとなったことで、見せ場を十分に作った形だ。

 ライトオンキューは、本来はこの馬場を味方に付けることができたはずだが、鼻出血を発症したとあっては仕方のない結果だ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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