“オフコースの穴狙い”持木TMが見定めた特注馬は【皐月賞・栗東調教班レポート】

調教班レポート
皐月賞

 先週の中山の芝は日曜日など直線で内を開けて走る馬が多数出ていたように今週の馬場が心配されるが、以前に今は亡き大先輩の石井進吾TMが良く言っていた「皐月賞の週は秋まで中山での開催がないから内を固めて来る」と言う言葉どおりになる事がしばしば。前日の雨は気になるが、極端に悪いコンディションでの競馬にはならないと判断したい。

今度は大丈夫か? ダノンザキッド

 前走弥生賞時の調整では1ハロン11秒台を連発し、能力の高さを再確認していたダノンザキッドが、まさかの3着に敗退。ぶっつけでクラシックに臨む馬も多い中、一度レースを使って課題が見つかった点では吉と出たことは確かだ。中間は連続して併せ馬を消化し、直前は単走での調整というのは思惑通りであり、久々を叩いてガス抜きも完了。臨戦態勢は万全と見たい。

馬名通りのモンスター級かも

 ただ、それ以上に魅力を感じるのが、まだ一線級との対戦はないが潜在能力では引けを取らないディープモンスター。前走のすみれSは,発送直前に落鉄が見つかり再装鉄するアクシデントがあった上に,発馬後すぐに外に逃げる若さを見せながらの快勝。臨機応変に対応できる精神力はまさにクラシック級と言えるものであり、1週前追い切りでも6ハロン79秒0の自己ベストをマーク。コンパクトながら柔らかさが満点で、いかにもディープ産駒らしい走りを見せる馬で、馬名通りのパフォーマンスに期待したい。

ディープモンスター

ディープモンスターは圧巻だったすみれSの走りをここでも見せられるか

筆者:


1969年広島県呉市生まれ 1991年入社。栗東時計班。予想も馬券も妙味のある穴馬狙い。趣味はギャンブル全般。