【チャンピオンズC】まだまだ修正して行ける馬 人気はなくとも出番はアリ!

調教班レポート
チャンピオンズカップ

昨年の王者もアイドルも 超えるだけの可能性はあるエアスピネル

 通常ならディフェンディングチャンピオンの連覇なるか、に焦点が集まるハズのチャンピオンズCですが、白毛のアイドルが出走してきたことで、話題はこちらの方へ、という印象。個人的には5年連続南部杯組が連対している点に注目しましたが、その中から6着だったエアスピネルを推奨します。やはり8歳、ダート未勝利、1F長い、などの理由で軽視する人も多いと思いますが、去年の夏に初めてダートデビューしてキャリアは8戦、とてもこの路線でのベテランの域にとは言いがたいですし、1800mも昨年のこのレースで正攻法の競馬をした一戦のみと、まだまだ修正して行く、行ける段階の馬です。最終追いも活気溢れる動きで、全く年齢を感じさせない若々しい走りでした。

エアスピネル

最終追いも若々しい動きが目立ったエアスピネル(左)


課題の距離にも対応できる!

 さらに強調したいのが、今思うと明らかに距離の適正がなかったハズのダービーから菊花賞までの3戦全てで掲示板に載る活躍。これはどんな条件でも対応できる能力が高い馬では、と。そして、今年のフェブラリーSでは距離ロスはさせない徹底したコース取りで、直線も馬群を捌くのに苦労しながらも勝ち馬に迫った鮫島駿騎手。これが1800mにも対応して結果を出せると思えるポイントと見ました。あとは昨年のような前半36秒5~後半37秒0の決着だと、チュウワウィザードやテーオーケインズのような長く脚を使える馬に軍配が上がりそうですが、出ていなかった一昨年のように、36秒6~35秒7の後傾ラップ決着なら十分に出番があるハズです。(栗東調教班・吉田英生)

筆者:


1972年奈良県生まれ 2006年入社。栗東時計班。馬券は複勝一本鎗。この世界に入ったきっかけは、競馬好きだった父親の影響。