「状態キープ」レーヴミストラル、「8分のデキ」サトノクラウン

優馬TM座談会
京都記念

注目は4歳馬だが、勢いか実績か

デスク「京都記念は結構難しいよな。今年に入って重賞を勝っている馬に、一息入っている実力馬、そして過去の好走例が多い有馬記念組。目移りするメンバーだと思うが、上位は4歳勢という図式だな」

須藤「僕は前走の日経新春杯が本当に強かったレーヴミストラルで大丈夫だと思います。あれだけスムーズな走りができたように、京都外回りがピッタリなんでしょうね。中2週と間隔が詰まりますが、状態もキープできているので、逆らう必要はないでしょう」

加茂「前走より相手が強いことは確かやけど“期待通りの伸びだった前走くらい走れば、この相手でも”と、陣営は自信タップリや。まだ体質面でもパンとしない馬やけど、今月いっぱいで先生も定年やし、スタッフの気合も感じられたで」

レーヴミストラル

前走に続きその末脚が爆発するか注目のレーヴミストラル(撮影:日刊ゲンダイ)

田崎「確かに前走は一皮むけたレースぶりでしたが、世代の能力比較という点では、サトノクラウンを上に取るべきでしょう。皐月賞1番人気、ダービー3着という実績は、無冠でも世代屈指と言っていいですし、ぶっつけ本番となった天皇賞の大敗は度外視できます。同じ休み明けでも、今回は天皇賞時とデキも違いますからね」

デスク「そのへんはコジ、よろしく」

小島「このレースは紙上に印もないので、思う存分に語らせてもらいますよ(笑)。2週前の取材時には“動きがピリッとしない。ちょっと元気もないし…”と、陣営は超弱気だったんですが、今週は一変したんですよ。“気持ちに前向きさが出てきた。弥生賞の時もそうだったけど、直前にガラッと動きが変わって、今回は当時とイメージがダブるね。もちろん、ここがピークの仕上げではないけど、明らかに本調子に一息だった天皇賞時とは違うし、たとえ8分もデキでも、この馬らしさを見せてくれないとね”と。正直言って、このメンバーなら負けられませんよ」

中邑「僕は8分のデキで勝てるほど甘くないメンバーだと思うんですが、◎は同じ久々でも仕上りの良さが目立つタッチングスピーチとしました。前走のエリザベス女王杯は、勝ち馬のマリアライトが有馬記念でコンマ1秒差4着。2着馬ヌーヴォレコルトも香港カップで2着ということを考えれば、相当なレベルです。そこで流れに乗り切れなかった印象での3着なら、このメンバーでも通用していいでしょう」

田崎「ついでに言うなら、先週の東京新聞杯を勝ったスマートレイアーが5着でした。53キロの斤量は有利ですし、今週から復帰する福永騎手の手綱捌きにも注目したいところ。東京新聞杯と同じように、“紅一点でのV”も無くはないですね」

瀬古「古馬の牡馬と対戦するのは初めてとなりますが、中邑君が言うように、女王杯組を物差しにすれば、ここでも十分に互角に戦えるでしょうね。石坂師は、上半期の最大目標に宝塚記念を挙げているんですが、その前にドバイ遠征のプランもあるんですよ。まずは、ここで弾みを付けたいところかと思います」

デスク「重賞連勝中のヤマカツエースには、意外と重い印が少ないな」

桜井「一気に相手が強くなる点と、自身未知の距離がどうか、ということだと思いますが、ここにきての地力強化が著しいことは確かですね。自在性も出てきたので展開に注文が付かないですし、馬場の良否を問わないこの馬にとって雨予報もプラスです。ハンデGIIIから別定GIIというハードルが楽ではないと思いますが、ここでも結果を出せるなら本物と見ていいでしょう」

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