現場のプロが厳選した“オススメ３頭”を見逃すな！【毎日王冠・調教ジャッジ】

　今週末は３日競馬、そして更に次週からは秋の新潟開催が控えているということもあり、今週の追い日の美浦のDWコースには半端じゃない数の馬が調教を消化しに殺到…。水曜日と木曜日を合わせると、約900頭ほどが追い切ったのではないだろうか。結構、長いことコース担当をしているが、さすがにこれだけの頭数を捌いた記憶はちょっとない。なかなかスリリングな体験をさせていただいた。そんな楽しい？思い出の中から、ここでは日曜東京11Ｒの毎日王冠に出走する精鋭達の直前の様子を中心に紹介していきたいと思う。

まず、ここで東のエース格と言えば、サリオス（美浦：堀厩舎）だろう。もうベテランの域に達しつつあるが、衰えたという印象を受けたことは一切ない。むしろ、体調面が不安定な同馬としては、今回は非常に順調と言える調整過程。それこそ量にしろ質にしろ、これだけシッカリとした攻め内容をこなせたのは久しぶりではないだろうか。その甲斐あって柔らかい身のこなしで前向きさも十分。これなら２年前の毎日王冠以来の勝利も十分に可能だろう。

春以上のデキで臨めるサリオスに注目！

続いてはエプソムＣで重賞初制覇を果たし、この秋に更なる飛躍を狙うノースブリッジ（美浦：奥村武厩舎）。いつも通り、この中間も放牧には出さず在厩しての調整。１週前こそ、まだ緩さの残る印象だったが、そこでビッシリと追ったことでスイッチオン。直前は大きなアクションで、豪快に駆け抜けてみせた。気性面も着実に成長してきており、ここでも目が離せない存在と言えよう。

ノースブリッジは入念に乗り込み仕上がりに不足なし

最後の一頭は、キャリアは浅いが未知なる魅力に溢れているキングストンボーイ（美浦：鹿戸雄厩舎）。前走時同様に今回も悪戯に刺激せぬようソフト気味の調整内容ではあるが、それでも最終追いで仕掛けて反応を確かめられた辺りが成長の証。伸び自体も鋭く、これまで以上の走りはまず確実では。（美浦調教班：前田智基TM）

人気の盲点となりそうなキングストンボーイも軽視禁物