【新潟2歳S・調教ジャッジ】暑さに負けず「元気一杯の2頭」現場の調教班も「買い」と太鼓判!

調教班レポート
新潟2歳S

 各地で新馬勝ちを果たした素質馬が揃った新潟2歳S。美浦からは4頭と少し寂しい頭数となってしまったが、それでも楽しみな馬が出走する。なかでも期待は非凡な瞬発力で勝ち上がってきたアスコリピチェーノ・クリーンエアの2頭。

 6月の東京戦以来の出走となるアスコリピチェーノ(美浦:黒岩厩舎)は美浦に帰厩してすぐの併せ馬で古馬をアオる動きを披露。ジョッキー騎乗の1週前追い切りでも古馬を追走して楽々と先着。バネの利いたフットワークで抜群の瞬発力をみせていた。直前は先行する形で併走馬に合わせた調教となったが、この酷暑を考えればオーバーワークを避ける意味でも当然のこと。動きは軽快そのもので、本来の力を発揮するうえで問題なく仕上がったとみて良さそうだ。重賞制覇のチャンスは十分。

アスコリピチェーノ

瞬発力に長けたアスコリピチェーノが重賞獲りへ王手!(写真:手前)

 対照的に前走から中2週と詰まった間隔での出走となるクリーンエア(美浦:上原博厩舎)は、暑い新潟で2度目のレース。反動が心配になるところだが、調教での動きは躍動感に溢れ迫力満点。その不安を払拭するに十分な内容だった。新馬戦は直線で前が詰まり、しっかりと追えたのは残り1Fを切ってから。負担をそれほどかけずに勝利できたせいか、疲労は全く感じられず好状態に仕上がった。初戦で見せた末脚をここでも発揮できれば勝機は十分にあっていい。栗東からも個性的な素質馬が揃っており、今後に向けても注目の一戦となりそうだ。

クリーンエア

デビュー戦での一瞬の加速は目を引いたクリーンエア

筆者:


1975年東京都練馬区生まれ 1997年入社。美浦の時計班で、関東本紙予想を担当。予想の肝はあくまでも対戦比較。大学への通学で京王線を使っていて、東京競馬場に立ち寄ったのが、この世界に入るきっかけ。