守屋貴光TM・思い出のダービー 2007年第74回『ウオッカの偉業に鳥肌が』

【優馬TM 思い出のダービー】
2007年、ウオッカのダービーが私の一番の思い出。すでにこの世界に入って3年目であったが、実はこの時が生まれて初めて生で観戦したダービーだったのだ。

優馬TM 思い出のダービー
日本ダービー

縁がなかったダービー観戦

 私が競馬をシッカリ見始めたのは1995年。そのときはサンデーサイレンス産駒が1年目にして大ブレイクを果たし、皐月賞をジェニュイン、ダービーをタヤスツヨシ、オークスはダンスパートナーが制し、ただただ驚いたのを覚えている。しかし、この頃は有馬記念1レースで800億円売れていた時代。今でこそネットを介してのPATが売り上げの7割超を占めているが、当時は電話投票の会員数も限りがあり、WINSや競馬場にかなりのファンが詰め掛けていた。馬券を買うにも長蛇の列、ゴール前に行ったら動けない…などという評判?を聞いてもいた。生来、人ごみや混雑が嫌いという理由もあったが、当時、高校生で周りに競馬を見る友人もいなかったので、なかなか現地で、ナマで競馬を見に行こうとは思わず、毎週テレビでレースを見ていた。

 それは、学生を卒業して社会人になり、馬券を買える立場になってからも、あまり変わらなかった。中山競馬場や東京競馬場に行くときは、決まってさほど大きくない重賞か関西でGIが行われる時など、競馬場が混んでいない日。もちろん、大混雑が当たり前のダービーも、いつもテレビで観戦していた。

 私が入社したのは2004年の8月だが、その3か月後に栗東トレセン勤務になり、それからの土・日は京都や阪神、中京競馬場での仕事をしていた。ダービーの日も例外ではなく、ディープインパクトメイショウサムソンが勝ったダービーは、京都競馬場の記者席のモニターで見たのを覚えている。しかし、2007年に美浦トレセン勤務になり、週末は中山や東京競馬場での仕事へ移行。ここで恥ずかしながら、素人時代やトラックマン時代を含め、初めてダービーを現地で見ることができたのだ。

守屋貴光

筆者:


1978年神奈川県生まれ 2004年入社。美浦の厩舎取材を担当。取材の感触に加え、ラップやレースぶりなどを総合的に判断する予想スタイルで、馬券は単勝とそこからワイドへ数点が基本。中学時代からダビスタにハマり、そこから実際の競馬も観るようになった。一番好きな馬は、弥生賞の走りを見て鳥肌が立ったフジキセキ。

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