“ダービーでは真っ直ぐ暴れる” 二冠を目指すドゥラメンテのライバルは内なる敵のみ

【Road to Derby 2015】
4月15日に行われた皐月賞を完勝したドゥラメンテ(美浦・堀宣行厩舎)。この連載における“真打ち登場”であるが、予想される断然の人気に応えることができるだろうか。

Road to Derby 2015
日本ダービー皐月賞

母子4代にわたるGI級制覇

 ドゥラメンテは、父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴという血統で、2012年3月22日に安平・ノーザンファームで生まれた。母はエリザベス女王杯を連覇した名牝だが、その母エアグルーヴがオークスと天皇賞(秋)を、さらにその母ダイナカールがオークスを勝っており、同馬の皐月賞勝ちにより、実に母子4代にわたるGI級制覇を成し遂げたことになる。クラブ馬主であるサンデーレーシングの募集価格は1億円と高額であったが、納得できるだけの血統背景であろう。

 素質馬揃いの堀厩舎にあっても“入厩前から今年の一番”と期待されていたが、気性に難しい面があった馬。2歳時を2戦1勝で終え、3歳緒戦のセントポーリア賞(500万特別)勝ち、そして続く共同通信杯(GIII)で2着という歩みも、その気性面の問題からけっして思い通りのローテーションではなかったのだ。

大暴れでの皐月賞制覇

圧巻の末脚で皐月賞を制したドゥラメンテ(撮影:下野雄規)

圧巻の末脚で皐月賞を制したドゥラメンテ(撮影:下野雄規)

 そういった気性やローテーションの問題を抱えながら、皐月賞を勝てたのは、それを補って余りある能力の成せる業だろう。そして、来たるダービーへの不安を挙げるとするなら、やはり皐月賞の4コーナーでの“暴れっぷり”かもしれない。その、見た目に派手であった斜行について、陣営はどう分析しているのか。

 『デムーロ騎手は、直線でインを突こうと考えたようだが、進路がないことに気付き、即座に外へ出すことを選択。その際に、馬1~2頭分のスペースを見付けて入っていったのだが、そこで馬が過剰に反応してしまい、大きくヨレてしまった』とのこと。

 確かに不利を受けた馬が存在し、デムーロ騎手が開催4日間の騎乗停止処分を課せられたことに後味の悪い思いをしたファンも少なくはないだろう。しかし、現行の降着ルールである“不利がなければ加害馬に先着できた”と思える馬がいなかったのは、誰の目にも明らかだ。むしろ、旧ルールでドゥラメンテが降着処分となっていたら、それこそほとんどのファンが納得できないのではないだろうか。

 実際に、外へ振られるロスがあった同じ堀厩舎のサトノクラウンに騎乗していたルメール騎手も、ドゥラメンテが無理にではなく、その馬1~2頭分のスペースへ入ってきたことを察知していたという。けっしてデムーロ騎手の意図的なラフプレーではなく、“過剰反応”という不可抗力によるものだったのだ。

有馬記念特集

2024年有馬記念特集

有馬記念の結果、動画、出走馬一覧、単勝オッズ、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、歴史などを紹介する特集ページです。出走馬一覧には、単勝オッズやデータを合わせて掲載。

  • 特別登録
  • 予想オッズ
  • 想定騎手
  • 優勝馬名
  • 優勝騎手名
  • レース動画

優馬 2歳馬チェック

優馬 2歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週月曜か火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。