筋肉発達サトノアレスに「百日草組」アウトライアーズが挑戦状

出走権、いやそれ以上を　伏兵たちが腕を撫す

守屋「僕はトリコロールブルーで勝負になると思っています。前走は初の関東圏への輸送で、パドックでも厩務員さんに甘えたり落ち着きがないところを見せていましたが、実戦へ行ったらスローペースでも折り合いがピタリと付いていました。直線では、馬群を割ろうとして２度ほど進路を切り替えていましたが、前が開いてからは一気に脚を伸ばしてスパッと抜け出したもの。ややイレ込みながら馬群に怯まない勝負根性を見せられたのは収穫で、狭いところを割ってこられる強味は中山でも生きそうですし、輸送慣れも見込めるはずです」

伊利「日曜日のメインレースは目下６連勝中というデムーロ騎手の勢いも見逃せませんが、このレース自体も４戦３勝、３着１回と、抜群の成績を誇っているんですよ。さらには、前走で芝１８００～２０００ｍの５００万条件を勝って臨んだ馬が３連勝中というデータの後押しもあるので、僕も◎はトリコロールブルーです」

広田「前走について陣営は“少し体に緩さが残っていたので、そのあたりが仕掛けてからの反応に影響したと思う”とのことでしたが、そんな状態でも差し切れたのは能力の高さの証明でしょう。今回は稽古の感触も“前回以上”とのことなら、このメンバーに入っても見劣らないはずです」

久光「僕はウインブライトを。前走の１分４８秒３は、前の週の古馬１６００万特別をコンマ１秒上回り、翌日の１０００万をコンマ６秒も上回る好時計でしたが、しかも勝負どころから外々を進出してのもので、勝ちっぷりも破格でした。強い調教を課しながら馬体が増えているように、一戦ごとに成長している印象を受けますし、前走と同じ舞台なら、ひいらぎ賞の逆転も可能と見ます」

武井「そのひいらぎ賞の勝ち馬に◎を打った立場としても、ウインブライトは確かに怖いです。デビュー当時と比べても、レース内容は飛躍的に進歩していますし、距離適性という点では◎以上かもしれませんね」

守屋「ここは短期放牧を挟んでの出走となりますが、陣営によると“先週、一杯に追っているので、最終追いは直線で反応を見る程度に。ビッシリやっている僚馬を手応え十分に先着してみせたし、これで仕上がったよ。馬体重が増えているのも成長分で、まったく太くない”とのことです。“ＧI馬を筆頭に相手は揃っているが、ここで走れないとこの先も大きいところで戦えないからね。期待している”と畠山吉師も語っていましたが、裏を返せばここで上位争いできれば、やや手薄と言われる牡馬戦線において主役級に踊り出るのかもしれませんね」

最終追い切りでも素軽い動きを見せたウインブライト（撮影：日刊ゲンダイ）

デスク「まだ名前が挙がらない馬には、重賞で実績を残している馬もいるんだけど」

小島「共同通信杯２着のエトルディーニュは、いつも周囲の予想以上に走る馬です。東京コースに良績が集中していますが、手前の替え方を見ると右回りの方がいいみたいで、たまたま選択したレースと力を出し切れたレースが左回りだったということなんでしょう。“今までは完成度の高さで戦ってきたが、この時季になると素質開花の馬も増えるからね。メンバーも強くなることだし、ここでやれるようなら本物”と、小桧山師は話していましたが、正直そんなにキレる脚がある訳ではないですから、器用さを生かせる中山１８００ｍはベストに近い条件かもしれませんね」

加茂「期待された前走が案外やったプラチナヴォイスは、鮫島師が“ユルい馬場にノメって内にモタれるなど、悪い面が全て出てしまった”と振り返るように、力負けではないですわ。我の強い馬で反抗するところもあるから、今回は中間からブリンカーを着けてますが、稽古では集中して効果を見せてます。まともに走れば、そんなに差はないんとちゃいますか」

細川「あと、大穴ならオールザゴーですね。ポンとスタートを出て、ハナへ行ってのマイペースが条件とはなりますが、“内に秘めた素質はかなり高い”という陣営の評価は侮れませんよ」

デスク「そんなこんなで俺の注目馬だが、“サンデー・ミルコ”のトリコロールブルーだな。馬なんかどうでもいいんだ。日曜メインのミルコを止まるまで買い続けるぞ」

木谷「僕もデスクと一緒でトリコロールブルーですよ。２人の負のパワーと、日曜メイン６連勝中のデムーロ騎手、どっちが勝つんでしょうかね？」