馬場の変化を気に掛けつつ… 札幌記念はハギノハイブリッドに期待

【優馬編集長日誌】
新潟の芝に異変 馬場は変わったのか?

優馬編集長日誌
札幌記念北九州記念

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エアレーションとシャタリング

 今年の夏の新潟開催は6週間、半分の3週が終了した。開催前に新潟の芝は「エアレーション作業、シャタリング作業を実施した」とJRAのホームページに記載されている。その効果は いかほどであったのだろうか。エアレーション作業とは、大雑把にいえば馬場に穴をあけて空気を供給すること。シャタリング作業とは馬場に振動を与えて地盤を弛めること。ともにクッション性を確保するために行われたもので、馬の脚元を考慮するものだ。例年と夏と同様に芝は野芝のみの軽い馬場ではあるが、この作業によって少しばかり時計がかかったり、馬力も必要だったりすることが予想された。開幕2週目までは そういう印象を受けたのも確かだ。

上がりの速い馬が激増

 だが、先週の競馬は少々イメージが違った。その辺りを調べてみたら、上がり3Fの数字に違いを発見。新潟の芝・外回りの競馬で上がり3F32秒台(33.0未満)を記録した馬の数は、1週目が3頭(施行レースは良馬場8鞍)、2週目は5頭(施行レースは良馬場5鞍)だったが、3週目の先週は15頭(施行レースは良馬場7鞍、稍重1鞍で計8鞍)もいた。先週の競馬で 速い上がりをマークしていた馬の数が一気に増えていたのだ。ペースの違いだけで、これほどの違いが生まれるだろうか。はたまた、たまたま決め手のある馬が先週に多数いたのだろうか。そんなことはないだろう。

 念のために内回りコースで上がり3F33秒台(34.0未満)をマークした馬の数も調べてみたが、1週目は0頭(施行レースは良馬場4鞍)、2週目は2頭(施行レースは良馬場7鞍)、3週目は12頭(施行レースは良馬場3鞍、稍重1鞍で計4鞍)。これまた、先週に大きく頭数が増加している。

 開催前のエアレーション作業やシャタリング作業でクッションを良くしたものの、踏み固められたなどの原因により、その効果が薄れてきているのではないか。天日干しをしてフックラ仕上げた布団が 天日干し前の煎餅布団になってきているような…。個人的には そんなイメージをもっている。馬場は生き物みたいなものだけに、これから どんどん時計が速くなるなどとは断定できないが、この結果は残り3週の新潟競馬に参考になるデータだと思う。

 ちなみに夏の小倉の芝も新潟と同様、開催前にエアレーション作業とシャタリング作業が行われているが、先週の時点で新潟のような傾向は見られない。札幌の芝も、開催前にエアレーション作業が行われたが(こちらはシャタリング作業はしていない)まだ煎餅布団にはなっていないようだ。いつ そうなるかは分からないが…。

上田一幸

筆者:


1967年、滋賀県生まれ。大学卒業と同時に入社し、一貫して編集畑を歩む。予想も馬券も徹底した穴狙い。この仕事に携わる以上、馬券購入は義務であると考え、入社以来、馬券を休んだ日はない。現『優馬』編集長。

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