若手ジョッキーに未来はあるか? 減量期間が3年→5年に延長
【馬声人語】
来年度から見習騎手の減量期間が3年から5年に延長される。外国人騎手の通年免許、地方競馬出身騎手の台頭。JRA若手騎手を取り巻く厳しい状況に光は差すのだろうか。
見習騎手の減量期間が3年→5年に
2016年度から見習騎手の減量期間が現行の「3年」から「5年」に変更される、ということをスポーツ紙の報道で知った。若手騎手の騎乗機会の確保と騎乗技術の向上が目的であること間違いない。まだJRAから正式なアナウンスがされていないので、例えば現在4年目の騎手は来年度の減量特典が付与されるのかどうかなど、詳細が判明しているわけではないようだ。
減量期間が長くなれば、確かに若手騎手にとっては騎乗機会を得るチャンスも拡がるかもしれない。ただ、5年目以内の騎手に減量特典が拡大されるということは、それだけ減量騎手同士での乗り鞍の奪い合いにもなりかねない。ローカル開催が縮小される中、全体のパイが増えていない以上、局地的には却って状況が厳しくなる騎手も生まれるだろう。
もっと抜本的な施策を求む
若手騎手の定着、レベルの底上げを本気で図りたいのなら、まだまだやるべきことはある。まず1つ目としては「減量騎手を使うメリットを作ること」。競走馬のオーナーからすれば、より上の着順を狙える、より賞金を稼ぐことの出来る「可能性が高い騎手」(簡単に言うとリーディング上位騎手)に乗ってもらいたいのが現実。ならば、若手騎手を起用した際に特別な手当てを支給するなどして、若手騎手を使うメリットをオーナーサイドにも強調する必要がある。
また、現在のルールでは30勝以下で3キロ減、31~50勝で2キロ減、51~100勝で1キロ減となるが、これも見直してはどうか。50勝以下で3キロ減、51~80勝で2キロ減、81~100勝で1キロ減くらいの緩やかな基準にして、より減量の恩恵を受ける期間を増やすことも一考の余地があるはず。
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