優馬編集長日誌 6月23日号「宝塚は4歳馬と心中」

優馬編集長日誌
宝塚記念

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上半期は4歳馬に

 オルフェーヴルやゴールドシップが引退した後、ラブリーデイが昨年の宝塚記念を勝ち、昨秋の天皇賞も勝った時には、この馬の時代がやって来たかにも思えた。長丁場で行われる春の天皇賞だけは距離に不安を感じたものの、その他の古馬の王道路線(中距離路線)では主役に躍り出そうな勢いがあった。だが、昨秋の天皇賞を勝った後、ジャパンCと有馬記念を連敗したことで様相が変わる。今春の天皇賞を勝ったキタサンブラック。3月のドバイでは2着に敗れたものの、ダービー以来の中山記念(今年2月)で復活を果たしたドゥラメンテ。これらの新勢力が一気に主役を奪い去ってしまいそうな風向きだ。思えば昨年の年度代表馬は王道路線から選ばれず、マイル路線で活躍したモーリス。そのことから考えても、王道路線の玉座は現在空席…

 今年に入り、古馬重賞での活躍が目立っているのは4歳勢。先週までのデータでいくと勝ち数でトップ。勝率や連対率は新規参入の3歳馬がトップに立ったが、3歳馬が古馬重賞に参戦してきたのは今月から。極端にサンプル数の少ないこの世代を除けば勝率も連対率も現在4歳馬がトップである。

 ちなみに、これから考える今週の宝塚記念には、幸いといっていいのか 3歳馬の登録がない。3歳馬のサンプル数が揃ってくる今秋の重賞のことはさておき、今週の重賞=宝塚記念は4歳馬を主役に考えるのが正解に思う。乱暴な言い方で申し訳ないが、昨年の下半期にラブリーデイが君臨できなかった以上、その頃の上位勢力にはゴールドシップを引き継げる馬がいなかったとも…。ならば新しく若い世代=4歳。今年の上半期に活躍の目立った現4歳世代が上半期のグランプリ=宝塚記念も盛り上げてくれると考えたい。前述したキタサンブラックドゥラメンテも現4歳世代。

ドゥラメンテ

強力4歳勢の中心的存在は、やはりこの馬ドゥラメンテ(撮影:下野雄規)

上田一幸

筆者:


1967年、滋賀県生まれ。大学卒業と同時に入社し、一貫して編集畑を歩む。予想も馬券も徹底した穴狙い。この仕事に携わる以上、馬券購入は義務であると考え、入社以来、馬券を休んだ日はない。現『優馬』編集長。

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