優馬編集長日誌 5月19日号「桜花賞馬不在のオークス」

優馬編集長日誌
オークス

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悪くなくても外れは外れ

 先週の当欄では、ヴィクトリアマイルの注目馬を7頭あげさせてもらった。この7頭はUK値を参考にしてあげた馬たちだが、1頭は除外されて出走したのは6頭。そのうちの2頭が1、2着だったのだから、悪くない結果だったと思っている。だが、”良かった” とか “会心だった” といえないのが歯がゆい。紙面上の印は1着馬が△で2着馬が○。ボックス馬券なら当てられたと言い訳をしても、6頭の馬連は目数が多くなりすぎる。1、2着馬のどちらかを軸にできる馬券センスがあったら良かったのだが、◎としたのは抽選で出走が叶ったトーセンビクトリー。Bコース替わりの週で17番の外枠は?などとも考えたものの、余計なことが頭を横切った。それは10年前の皐月賞でヴィクトリーという馬が17番枠で大穴をあけたこと。カタカナ表記では違いがあるものの、”victory” 繋がり…。しかもレースは “ヴィクトリア” マイルで、出走経緯は抽選突破。オカルト的なものを感じてしまったのだ。そんなことで予想をつけてはいけないとはわかっているのだが、UK値の後押しもあったので勝負に出たところ撃沈。ほんとうに馬券センスがない。

 だが今までに何十回、いや何百回、センスがないながらも馬券を買い続けている。次の週には、そんなことも忘れている? いや、そうじゃない。今度は当たると根拠のない自信を取り戻しているのだろう。破産をしていないのが救いだが、中毒症状みたいなものだ。そのうち大穴を当てたりすると、”ほらね” と自信回復。これを20年以上も繰り返しているのは、それはそれで立派? いやいや、自分で立派などと言ってはいけない。それが楽しいのならいいんじゃない、といったところか。他のギャンブルも含め、それさえしなければ ずいぶん貯まったのではないかと思う同胞もいるだろう。だが、我慢して貯めたお金というのは、苦労したぶん もったないくて使えなかったりする。それこそ、馬券で懐に入ったお金はパアーっと。楽しいのだから いいじゃないか。自分でいうのも何だが、いい御身分である。

上田一幸

筆者:


1967年、滋賀県生まれ。大学卒業と同時に入社し、一貫して編集畑を歩む。予想も馬券も徹底した穴狙い。この仕事に携わる以上、馬券購入は義務であると考え、入社以来、馬券を休んだ日はない。現『優馬』編集長。

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