【大阪杯】ヒシイグアス「昨年とは雲泥の差」「体調は万全」と今年は買いの材料がそろい踏み!

想定班レポート
大阪杯

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 今週は春の古馬の中距離路線の頂点を決めるG1大阪杯が行われる。2月にサウジカップデー、先週はドバイワールドカップデーの開催で日本のトップクラスは中東へ。国内レースがやや手薄になってしまうのは時代の流れか。それでも今年の飛躍が期待される馬が揃って馬券的には興味をそそられるメンバー構成にはなった。

 関東からは中山記念で復活を果たしたヒシイグアス、二冠牝馬のスターズオンアース、勢いの目立つ距離巧者ラーグルフが参戦。美浦からの「推し」はやはりヒシイグアス(美浦:堀厩舎)。前走の中山記念は熱中症から立て直され、8ヵ月ぶりの実戦での快勝劇。2着ラーグルフとはコンマ1秒差で辛勝と言えなくもないが、過去の重賞勝ちをみても常に接戦をモノにするタイプで着差をそこまで気にする必要はないだろう。G1で培ってきた底力を見せつけた一戦で、着差以上の完勝と言える内容だった。この中間の調整過程もすこぶる順調で、トモのバランスが悪く調整に苦労していた昨年とは雲泥の差。万全の体調で臨めるヒシイグアスの“真の走り”に注目したい。

ヒシイグアス

5番人気の支持に留まったヒシイグアスだが、末脚鮮やかに8ヶ月ぶりのレースを勝利

 中山競馬からのオススメは土曜中山2Rモノノフレッド(美浦:深山厩舎)。初戦は関西への輸送と初めての競馬ということもあり、戸惑いを見せて直線だけの競馬になってしまったが、放牧で立て直された前走は一転して好位追走。勝ち馬には離されたものの、2着馬とはコンマ2秒差と直線もしっかり伸びた。時計も大幅に詰めており能力の一端は十分示せた。「引き続き良い状態で臨めるし、同じ舞台ならチャンスがありますね」と深山師も期待を寄せている。

 もう一頭は土曜中山7Rクラックオブドーン(美浦:中舘厩舎)。当初は昨夏の新潟2歳ステークスを視野に入れて調整を進められていたが、暑さ負けなどがあって回避。年明けに復帰を目指したが、体調整わず再度放牧に出され立て直してきた。若駒らしからぬ落ち着いたレース運びで差し切り勝ちを収めたデビュー戦が強く印象に残っている馬。その当時の2着馬ロードディフィート、4着馬ドンデンガエシは既に2勝と相手に恵まれた訳ではなく、ポテンシャルの高さは十分窺える。久々でも狙ってみる価値はある。(美浦厩舎取材班:大江原毅)

筆者:


1954年福島市生まれ 1983年入社。美浦の厩舎取材を担当。若い頃はそうでもなかったが、歳を重ねるとともに手堅い予想に。この世界に入ったきっかけは、兄弟が騎手を目指していたため。(兄は哲・現調教師、弟は隆・元騎手)

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