セントウルＳ、注目ビッグアーサーは「ある程度の力は出せる態勢」

狙って損はない　穴馬はコレだ

持木「僕はそのオーシャンＳの勝ち馬、エイシンブルズアイを。流れが向いたとはいえ、差し切った相手が長くトップレベルの座を保ったハクサンムーンだったことを評価したいですね。３歳の夏以降は京都で使われ続けてきた馬ですが、直線で急坂のある中山での勝利を考えれば、阪神コースも歓迎のはずです。前走には目をつぶれるところもありますし、立て直されての巻き返しを期待していいでしょう」

加茂「その前走に関して、野中師は“数字以上に体が重かった。それと、馬場を意識して鞍上がポジションを取りに行ったのも良くなかったかも…”と。対して今回は、見た目にも体はスッキリ映りますし、調教過程からして全然違いますわ。加えて“今回はタメて本来の決め手を生かすレースをしてもらう”とキッパリ。気楽な立場で挑めるちゅう点で、出番があっても…」

須藤「僕は昨年の２着馬ウリウリを狙います。休養前こそ、条件が噛み合わず結果が出ないレースを続けていましたが、調教の動きを見る限り、年齢的な衰えは感じませんね。１２００ｍ、良馬場と、この馬がフルに力を発揮できる条件なら一変があっていいはずです」

マカヒキの全姉ウリウリは坂路で衰えを感じさせない動きを見せた（撮影：日刊ゲンダイ）

菅「この馬にしても次へ向けての叩き台とはなりますが、いい意味でのうるささが戻っているので、力を出せる状態だと思いますよ」

デスク「ただ、そんな菅が関東馬のスノードラゴンに◎を打ってきたということは、例によって…」

菅「いつも見ている馬の中で、そこまで“いい”と思える馬がいなかったということで…」

板子「スノードラゴンは８歳の秋を迎えたわけですが、これまた“調教の動きからは衰えは感じられない”と、陣営は体調の良さをアピールしています。前走のＣＢＣ賞は、トップハンデを背負わされて１分７秒台前半の高速決着では仕方なかったと言えますが、目一杯の競馬ではなかった分、回復も早かったようです。阪神もエアレーションなどの効果で近年は極端な高速決着にはなっていませんし、５７キロの斤量ならチャンスも十分にありそうですね」

細川「あと、アットウィルも軽くは扱えませんよね。前走は蛯名騎手の進言もあって直線１０００ｍを使った形ですが、経験の差も出た感じで、内容的には悪くなかったと思います。控える競馬ができるようになって、力も付けていますから、ここでも大きな差はありませんよ」

デスク「う～ん…、“２着は外さない”と田崎が言うビッグアーサーには、“外してほしくない”という気持ちもあるんだが、馬券的な妙味はない馬だし、狙うならやっぱりネロだろうな。木谷はどうだい？」

木谷「今回は僕もネロで、負け犬同士で仲良く心中と行きましょうね。で、その負け犬となった先週までの“Journey”との馬券対決ですが、僕が言うのもナンですが、どう落とし前を付けるんですか？」

デスク「俺たちに勝つんだから、相当なタマだと見ていいな。で、木谷に相談なんだが、もしもウチに来たいヤツがいるのならスカウトしてくんねぇかな」

木谷「“俺たちに勝つんだから”って、こっちはノー和了だったんですから、勝って当たり前と言えば当たり前のハナシで…。ただ、小倉記念のクランモンタナ◎は立派でしたからね。ダメ元で声だけでもかけて見ますか…」