天皇賞(秋)の勝利条件を検証 同距離2000m実績の必要性は?

重賞データ攻略
天皇賞(秋)

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 マイル王モーリスが2階級制覇を目指して参戦。迎え撃つのは昨年の1、2着馬や海外でGIタイトルを手に入れてきた馬達。屈指の好メンバーをデータで徹底解析!

距離実績はそれほど問われない?

 モーリスの取捨選択が最大のポイントとも言える今年の天皇賞(秋)。まずは勝ち馬のポイントを整理していこう。

天皇賞(秋)1着馬のポイント(過去10年)

  • 前走3着以内(10頭中9頭)
  • 重賞勝ちの実績(10頭中9頭)
    →GI馬は6頭、GII連対実績なら10頭中9頭
  • 東京で1着(10頭中9頭)
    →例外のジャスタウェイは東京で重賞2着3回
  • 本年1勝以上(10頭中8頭)

 当然、これだけでは絞り切れないのだが、現時点ではモーリスを消す要素はない。また、勝ち馬を見渡すと、これまでにどんな距離で勝ってきたかという点に特徴があった。

天皇賞(秋)勝ち馬の勝利経験距離(過去10年)
1600mで勝利(10頭中6頭)
1800mで勝利(10頭中6頭)
2000mで勝利(10頭中7頭)
2200mで勝利(10頭中3頭)
2400mで勝利(10頭中5頭)

 必ずしも2000mやそれ以上の距離に実績がないといけないわけでもなく、むしろ1600m~1800m位の距離実績のある馬の方が多いという結果に。マイルにしか勝ち鞍のなかったジャスタウェイ(2013年優勝)の例もあり、モーリスには追い風。

モーリス

2000mでの勝ち鞍がないモーリスだがデータ的には心配無用(撮影:日刊ゲンダイ)

中心は毎日王冠組で

前走レース別成績(過去10年)
毎日王冠〔6.4.3.49〕
宝塚記念〔2.3.1.13〕
札幌記念〔1.0.2.10〕
京都大賞典〔1.0.0.17〕
セントライト記念〔0.1.1.0〕
オールカマー〔0.1.0.27〕
大阪杯〔0.1.0.0〕

年齢別成績(過去10年)
3歳〔0.2.3.10〕
4歳〔4.5.2.29〕
5歳〔5.3.3.39〕
6歳〔0.0.2.26〕
7~8歳〔1.0.0.38〕

 中心はやはり毎日王冠組。馬券に絡んだ13頭のうち10頭が毎日王冠で3着以内だった馬で、着順は素直に信頼していい。ただし、人気や着差はそれほど重要ではない。また、このレースでは6歳以上になると極端に成績が落ちる。カンパニーのようなケースはあるが、基本的に高齢馬は3着までと考えたい。

 前述の勝ち馬のポイントと重ねて考えると、減点がなかったのはモーリス以外では毎日王冠の上位2頭、ルージュバックアンビシャスだ。この3頭の上位争いになると考える。

 押さえ候補についても考えてみよう。毎日王冠で5着以下から巻き返した馬は3頭いるが、「毎日王冠で2番人気以内」か「近5走以内にGI連対」が巻き返しの条件。ステファノスはどちらも満たしており、穴の資格あり。

 あとは休み明けの馬達。前走が海外のレースだった馬が帰国初戦の中央GIを勝ったケースは12例あるが、そのうち10例までが2~3ヵ月の出走間隔だった馬達。常識的には「1着」は厳しいと考えるのが妥当か。エイシンヒカリリアルスティールは余裕があればの押さえ候補、くらいが妥当か。

 それならば宝塚記念組のサトノクラウンを穴に押さえたい。同世代との比較では決して劣ってはいないし、宝塚記念にしても今回のメンバーではラブリーデイ、ステファノスに次ぐ6着。昨年は大敗したが、勝った弥生賞と京都記念はともに今回と同じ4ヵ月ぶりでの競馬。ダービー3着のポテンシャルに期待してみたい。

結論


モーリス
ルージュバック
アンビシャス


ステファノス
サトノクラウン

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