東西本紙は◎ゴールド! 実績馬の復活はあるか、TMが激論

2017年のGI幕開けとなるフェブラリーS。2000年のウイングアローから昨年のモーニンまで関西馬が17連勝中と、東西格差が最も顕著なGIだが、今年も東は馬場を貸すだけなのか、それとも連敗を食い止めるのか。優馬TMが熱く語り、そして馬券披露のコーナーも帰ってきた。

優馬TM座談会
フェブラリーS

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東西本紙担当が一致の◎ゴールドに 昨年の覇者モーニンも黙っちゃいない

デスク「今年も関西馬が勝って18連勝になると、GIでの東西別最多連勝の新記録となるらしいが、関西のGIならともかくとして、舞台が関東なんだから、もうちょっと関東馬には頑張ってほしいんだけどな…。今年も人気上位は関西勢、中でも武井・田崎と東西の本紙担当が◎で一致したゴールドドリームが最有力と見ていいのか?」

武井ゴールドドリームは、適性のハッキリしている馬なんですよ。2着の兵庫チャンピオンズSや3着のジャパンダートダービーは、ともに勝ち馬から1.2秒差の“大敗”と言えるもので、コーナー4回以上の中距離戦はダメな馬。それを考えれば、前走の惨敗も当然と言えますね。翻って、得意の東京マイルでは、1・1・2着と安定してますし、古馬との初対戦となった武蔵野Sにしても、直線の入り口で他馬と接触して内へ押し込められる不利を克服しての2着ですから、ここでも十分に足りるはずです」

田崎ゴールドドリームの前走については、キャリアの浅さも出たと言えますね。ワンターンのマイル戦は僕もベストだと思いますし、ここは見直す手ですよ」

大江原「2走前の武蔵野Sはレコード決着で、自身がマークした1分34秒0の時計も昨年のフェブラリーSと同タイムだからな。速い時計の決着になっても対応できるわけだし、前走からレース間隔をあけ、しっかりと立て直してここに的を絞った調整にも、好感が持てるよな」

持木「前走のチャンピオンズCは、出遅れて全くリズムにも乗れてなかったですから、完全に度外視していいと思います。2週にわたってデムーロ騎手が跨いだ追い切りの内容も素晴らしかったですし、仕上りも文句なしですね」

那谷「そのミルコも“状態も動きもいいし、チャンスは十分あるよ”と色気十分だったよ。ここ2週で重賞2勝を含む8勝と、絶好調で大一番を迎えられるのは心強いよな」

デスク「ただ、前走の敗因がハッキリしているとはいえ、今回は不安が一掃されたわけでもないんじゃないの?」

瀬古ゴールドドリームの前走は、パドックからイレ込みと言っていいほど気合が乗り過ぎていたことで、出遅れや掛かってしまったと、陣営も分析しています。平田師も“中2週が影響したのかも。それを考慮してブッツケで使うことにした”と、対策を施しての臨戦ですから、本来の走りができる可能性は高いと思いますよ」

ゴールドドリーム

鞍上M.デムーロも「チャンスは十分」と意気込むゴールドドリーム(撮影:日刊ゲンダイ)

須藤「僕は同じ見直す手だとしても、モーニンの方ですね。昨年のこのレース以降は勝ち星に見放されていますが、まだ5歳で力が衰えたとは思えません。この中間の坂路の動きも文句なしですし、秋以降では一番の仕上りに映りますよ」

坂倉モーニンが見せた昨年の高いパフォーマンスを、僕も素直に信頼したいですね。芝スタートでワンターンという特殊なコースだけに、適性の高さも重視すべきだと思いますし、鞍上がムーアというのも魅力ですよ」

小桧山「復活待ちではあるんだけれども、やっぱり昨年の勝ちっぷりは相当なパフォーマンスレベルだよな。今回は、逃げ・先行勢が少ないから、あわよくば先行策もあるだろうが、行こうと思えば行ける馬と鞍上。落ち着いた流れになれば、後方待機組は届かないと思うぞ」

デスク「それにしても、モーニンの近走は負け過ぎじゃないかという見方もできるが」

瀬古「前走は、道中で前をカットされて位置取りを下げるロス。2走前にしても、他馬と何度も接触するシーンがあって、ともに力を出し切ったとは言えません。ただ、モロさを露呈したことは確かで、この点については“慣れるしかない”というのが陣営の見解でもあります。馬の状態自体は“若い頃よりしっかりして、成長も感じる”と濱名助手も話していましたし、今回はレースに集中させるためゲート裏までメンコを着ける予定。“音などに敏感な馬なので効果はあるはず”とのことなら、変わって不思議はありませんね」

モーニン

昨年の覇者モーニンは最終追い切りで状態の良さをアピール(撮影:日刊ゲンダイ)

デスク「復活待ちと言えば、昨年の2着馬ノンコノユメにも言えることだよな。豪快な末脚が蘇れば、関西馬の連勝を止めることもできると思うんだが」

武井ノンコノユメは、昨年2着のみならず、一昨年の武蔵野Sでは58キロを背負いながら昨年レコード勝ちしたタガノトネールやモーニンを封じているんですから、コース適性を重視するなら当然浮上する馬です。不振脱出の兆しを見せた最終追いからも、怖い一頭だと思いますよ」

佐藤直ノンコノユメは昨年の夏に去勢しているけど、去勢の効果が競馬に出るには半年はかかる、と言われているからな。ソロソロなんじゃないか」

小島「今回が去勢明け4戦目になるわけですが、体と気持ちのバランスが取れてきた印象を受けますね。加藤征師も“去勢が失敗だったとは言わせないよ。ここを目標にピークに仕上げた今回は、好調時のノンコの末脚が見せられる”と、鼻息は荒かったです。前走なども、ペースが遅すぎたことを敗因に上げていましたし、持ち味をフルに発揮できる流れになれば、飛んで来る可能性もありますね」

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