洋芝でパワーが活きる 函館記念の狙い目はダート巧者のアノ馬

優馬編集長日誌
函館記念

見かけはダート巧者、しかし…

 同じく函館記念に出走予定のサトノプライマシー。実は現在、この馬に期待をもっている。ここまでの戦績をみるとダート巧者の印象が強いが、これこそ先入観に騙されてはいけないと思っている馬だ。

 兄姉を調べるとJRAで出走歴のある馬は4頭。全兄リバティバランスは芝0勝でダート5勝、兄ピースデザインは芝0勝でダート3勝、同じく兄ピースフルアースは芝2勝でダート0勝、妹アサクサハピネスは芝もダートも0勝。おおざっぱにみればダート色が濃い血統背景だが、ダートで勝っている2頭はサトノプライマシーと同じ堀厩舎の所属、芝で勝っているピースフルアースは本田厩舎の所属だった。

 今年の春にGIを4勝している厩舎に失礼を承知で申し上げるが、兄2頭のイメージで「サトノプライマシーはダート」という先入観があったとしたらどうだろう。もちろん、オープン馬にまで出世しているので稼ぐということでは十分であり、先入観などではなく、ダートで軌道に乗ったからダートを使い続けていただけかもしれない。だが、仮に「芝じゃなければダメなんだ」ぐらいの先入観があったなら、芝で勝ち星を重ねてオープン入りもできた馬だと思うのは私だけだろうか。

 ここまで芝は4戦1勝。この1勝は高UK値で当時の2着馬は芝で現在1600万クラスまで出世。負けた3戦の中には現オープン馬と少差のレースもある。久しぶりとなる芝で先物買いをしたくなる馬。ダートでパワーは証明しているだけに、特に力のいる函館の洋芝では格好の狙い目だと考えている。

 

それでは最後に先週の高UK値馬を

上田一幸

筆者:


1967年、滋賀県生まれ。大学卒業と同時に入社し、一貫して編集畑を歩む。予想も馬券も徹底した穴狙い。この仕事に携わる以上、馬券購入は義務であると考え、入社以来、馬券を休んだ日はない。現『優馬』編集長。