スプリンターズSが、空前のスローペースになった理由とは…
予想外のスローだったスプリンターズS
直前の1000万特別より遅いタイムで決着したスプリンターズS。前半の3F34秒1というラップも、後半3Fが前半3Fより速かったのも、スプリンターズSがGIになってから初めてのことである。それ故に各所からレースレベルの低さを指摘する声も聞こえてきた。レースの展開的にはハナを主張したハクサンムーンに対して、同じく逃げると思われたアクティブミノルが競りかけなかったことが最大の要因ではあるが、そもそもの要因には「馬場」も無関係ではないと思われる。
逃げづらくなった馬場
ここ最近、よく耳にするようになった「エアレーション」といった単語。猫も杓子もこの単語を使っていれば説得力が生まれるようで、若干食傷気味ではあるが、それだけに小島友実著「馬場のすべて教えます」のもたらした影響の大きさを感じている。エアレーション作業等によって馬場の硬度が緩和され、競走馬の故障リスクを抑えようというのが本来の狙いであるが、副産物的に「逃げが決まりづらい」「差しが決まりやすい」馬場になっているという指摘もある。実際に調べてみると、確かにそういう傾向が見られたのだ。
馬場の硬さとレース展開との関係性
JRAからは馬場の硬度は発表されていないので、厳密に馬場の硬さとレース結果の関係性について証明できるものではないが、中央4場の各競馬場、各年度毎に「逃げ」が決まり手の何%を占めているかを調べてみた。
中山競馬場
2015年 11.5%
2014年 13.6%(改修後)
2014年 18.9%(改修前)
2013年 14.2%
2012年 19.8%
2011年 16.3%
東京競馬場
2015年 6.5%
2014年 14.1%
2013年 9.9%
2012年 8.5%
2011年 12.4%
阪神競馬場
2015年 11.4%
2014年 19.8%
2013年 15.8%
2012年 17.7%
2011年 12.6%
京都競馬場
2015年 13.6%
2014年 20.0%
2013年 18.8%
2012年 21.7%
2011年 15.4%
こうして見ると、今年は特に逃げが決まりづらくなっているのが分かる。4場ともにその傾向が出ているのは決して偶然ではないだろう。また、エアレーション作業によって時計がかかる馬場になった、というのが通説になりつつあるが、実際のところはそれほどでもないようである。勝ちタイムの平均をとると、阪神は例年より僅かに遅いくらいで、その他は例年並みか、むしろ速いくらいの部分もあった。時計的な観点からの考察は、またどこかでしっかりと検証した上で提示させて頂きたい。
菅TM
11/17(日)福島3R
払戻金 38万4900円
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小野智TM
11/17(日)東京2R
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みやこS(GIII)
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三代川(編集)
秋華賞(GI)
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