競馬の祭典で『まつり』を サブちゃんが見出だした馬・キタサンブラック
【Road to Derby 2015】
無敗でスプリングステークスを制し、皐月賞でも3着と好走したキタサンブラック(牡、栗東・清水久詞厩舎)。馬主である(有)大野商事の代表を務めるのは、“サブちゃん”こと北島三郎さんだ。
抜群のセンスで快進撃
キタサンブラックは、父ブラックタイド、母シュガーハートという血統で、2012年3月10日に日高・ヤナガワ牧場で生まれた。父はディープインパクトの1歳上の全兄で、2004年のスプリングステークスを制しており、当レースでは親子制覇を成し遂げたことになる。
デビューは1月31日、東京のメイクデビュー新馬戦(芝1800m)。510キロでやや余裕残しの馬体で、その分だけエンジンのかかりも遅かったが、中団から長くいい脚を使っての差し切り勝ちであった。
続く2戦目も東京で、2月22日の500万条件(芝2000m)だったが、一度使われたことにより前半の行きっぷりが良く、逃げ馬が離す展開の2番手から。直線で一気に前を掴まえると、危なげなく押し切った。初戦の中位差しから、今度は先行抜け出しと、違った競馬での勝利は、高いレースセンスをアピールするものであった。
無傷の3連勝で皐月賞へ
そして、2戦2勝で臨んだ3月22日のスプリングステークス(GII・中山、芝1800m)。同じ2戦2勝ながらすでに共同通信杯を勝っているリアルスティール、朝日杯を制して2歳王者となったダノンプラチナをはじめ、クラシック候補が揃うハイレベルな戦いであったが、スローペースを2番手で運び、3コーナーで先頭に並びかけて早目に抜出してリアルスティールの猛追を凌ぎ切った。
無傷の3連勝で迎えた、4月19日の皐月賞(GI・芝2000m)。キタサンブラックは単勝4番人気の評価であったが、2番手から運んで、直線でリアルスティールに早目に交わされながらも渋太く粘っての3着は立派な走りであった。ドゥラメンテの強さが際立った一戦ではあったが、土が付いたとはいえデビュー以来全て人気以上の着順で駆けているのは、常に期待以上の走りを見せていることに他ならない。
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