【オークス回顧】ステレンボッシュは勝ち馬を「褒めるしかない」 “桜13着”からの復活劇はなぜ?
桜惨敗からの見事な復活劇 チェルヴィニアが女王の座を射止める
前半1000m通過は57秒7という近年稀に見るハイラップとなったが、後続を大きく引き離した2頭を除けば平均ペースだったか。ただ、底力が問われる流れだったことは確かであり、人気馬が上位を占める結果もそれを物語っているだろう。
チェルヴィニアは、パドックでは二人引きながら落ち着きのある抜群の雰囲気。やや出負け気味のスタートだったが、最大のライバルだった2着馬の直後にスッとポジションを確保し、相手に合わせていつでも動ける状態だった。4コーナーではライバルから離れて馬群の外を選択したが、広いスペースに持ち出してからグンと加速し、突き抜けたもの。桜花賞の汚名をそそぐ走りだったが、よくここまで立て直した陣営と、完璧な騎乗で応えた鞍上もまた見事だった。
2着ステレンボッシュは、3~4コーナーの勝負どころで動けるだけのスペースがなく、直線を向いて内に進路を選択した形。前を上手に捌いて一旦は先頭に立ったが、勝ち馬の外からの強襲を凌ぐことはできなかった。桜花賞馬としての力は十分に示す走りで、今日のところは勝ち馬を褒めるしかないだろう。
3着ライトバックは、桜花賞同様にジックリ構えての直線勝負だったが、いわゆる受けの競馬では、ここまでが精一杯だったか。
4着クイーンズウォークは、離れた好位の5番手から直線で馬場の外目に持ち出して残り300mでは先頭に。最後に伸びを欠いたものの、能力は十分に示す走りだった。
スウィープフィートは、折り合い重視で道中はシンガリから。3コーナー過ぎから仕掛けて直線を向いて勝ち馬と一緒に大外から一瞬突き抜けるかのシーンがあったが、最後は内にモタれ気味となってしまった。能力の差というよりも距離が長かったと見るべきか。
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