余裕残しのキタサンブラック 衰えは全くないラブリーデイ

優馬TM座談会
京都大賞典

主役譲らぬキタサンブラックに 過去の覇者も黙ってはいない

デスク「京都大賞典も、毎日王冠と同様に有力馬のほとんどが休み明けで目標が先にある馬ばかり。だからかもしれんが、近年でも大波乱の年があったり、昨年のような順当決着もあったりと、掴みどころのないレースだよな」

田崎「まぁ、今年のメンバーを考えれば、順当決着の公算が大でしょうね。その昨年の1・2着馬も出走してきますが、ここはキタサンブラックを上とみるべきでしょう。今回は、ヤマカツライデンがハナを主張しそうですが、控える形でも全く問題がないことは証明済みですし、むしろペースが流れて適度に上がりがかかる展開になるのは好都合ですね」

中邑「前走の宝塚記念こそ3着に敗れましたが、緩い馬場とハイペースで逃げた展開を考えれば、タイム差なしは負けて強しと言えますよね。今回は、2戦2勝がともにGIという京都コースですし、特に不安も見当たらないデキでもあるので、人気でも逆らえませんよ」

吉田キタサンブラックの宝塚記念が上位2頭の決め手に屈したことは事実ですが、逃げたこの馬をマークしていた先行・好位組の最先着が8着。あとは全て惨敗ですから、いかに前に厳しい流れだったがわかりますやろ。一番強い競馬やったと思います」

桜井「脚質的にも開幕週の馬場は、大きな味方になるはずですよね」

「このあとは、天皇賞をパスして、ジャパンC→有馬記念というローテーションになりますが、大きな舞台へ余裕を持たせた仕上げであることは確かです。ただ、それでも清水久師は“結果は大事ですし、そこにこだわってレースに臨みます”と。ここで弾みを付けて、という期待が持てますね」

キタサンブラック

この後はジャパンカップと有馬記念に出走予定のキタサンブラック(手前)(撮影:日刊ゲンダイ)

加茂「昨年の快進撃とは一転して、今年は4着続きのラブリーデイやけど、見限るわけにはいかんやろ。パンパンの良馬場が理想のこの馬にとって、ここ2走は厳しい馬場やったわけだし、開幕週の京都で昨年の走りが蘇ると思いますわ」

那谷「宝塚記念からの秋緒戦、というローテーションは、勝った昨年と同じなんだから、久々を割り引く必要はないし、今年3戦の敗因はハッキリしているからな。その昨年と比べて“凄味という点で、若干、物足りない”と陣営は言うものの、今年の成績を考えればそれは仕方のないコメントだろう。ただ“年齢的な衰えは全くない”とのことなら、連覇は可能だし、今のところレース当日は晴れ予報だから、馬場への不安もないと思うぞ」

須藤ラブリーデイは、本質的に2400mは長いと思えるので、昨年のようなスローの瞬発力勝負になることが好走条件でしょうが、どう考えても前で競り合う展開はなさそうですし、キタサンを目標に競馬もしやすそうですよね」

持木「僕は一昨年の勝ち馬ラストインパクトに食指が動きます。見せ場なく敗れた前走の宝塚記念は、ドバイ遠征帰りの一戦で馬体重も大きく減っていましたから、仕方のない結果でしょう。昨年のジャパンCで、2着だったとはいえ、連勝中だったラブリーデイを差した力を見直したいですね」

目黒「陣営も前走の敗因として、“思った以上に馬体が減っていたこと”を強調していましたね。その減った馬体は戻していますし、当然ここが“目イチの勝負”ということはありえませんが、“本調子とは言えなかった春先よりも体調面は上”とのことなら、マークは必要でしょうね」

須藤「何よりラストインパクトは、この距離がベストと言えますし、京都コースも一番向いていますからね。仕上り自体も良く見えますよ」

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