岩田康Ｊ“勝つイメージしかない”サトノラーゼン　オークス馬ミッキークイーンにも注目の秋初戦

オークス馬ミッキークイーンに再戦を挑む馬たち　ローズステークス

デスク「まずは、ローズステークスから行こう。捻挫のために回避したショウナンアデラを含め、登録の段階で世代のＧI馬が勢揃いしたように、本番の秋華賞さながらの好メンバーとなったな」

瀬古「ここで秋華賞の出走権を狙う上がり馬も多いんですが、勝ち馬に限れば過去１０年で９頭までがオークス組で、あと１頭が桜花賞組。素直にオークス馬ミッキークイーンを信頼していいですよね」

桜井「デビュー以来、連対を外していないんだし、オークスの内容を考えても実力は世代最上位のはず。たとえショウナンアデラが万全の態勢で出走できていたとしても、軸は譲れないよね」

デスク「鍵となるのは、久々と距離だろうな」

那谷「いかにもトライアル仕様、といった感じで、仕上がりは８分くらいかな。陣営には“何が何でも勝ちに行く”という雰囲気がなく、リラックスムードさえ漂っているんだけど、これは阪神１８００ｍの適性に自信があることの裏返しにも思えるよ」

須藤「距離を延ばして頭角を表してきた印象も強い馬ですが、阪神外回りの１８００ｍなら、僕も全く問題はないと見ています。力を出し切ったルージュバックを差し切ったオークスは、本当に強かったと思うし、本番はともかくとして、この舞台では実力を信頼したいですね」

那谷「確かに京都内回り２０００ｍという秋華賞の舞台は、この馬には歓迎材料とは言えないんだ。浜中騎手も、そのあたりを踏まえて“本番を想定して乗るつもり”と言っていたから、今までよりは前目で運ぶかもしれないな」

デスク「ただ、桜花賞馬のレッツゴードンキだって、オークス以外は崩れていないんだし、捲土重来を期して臨んでくるんじゃないか」

加茂「オークスは、ゲートで待たされてテンションが上がり、そのままレースでも引っ掛ったまま。力を出せず終いやったやろ。梅田智師も“それも競馬だから仕方ないが、あの一戦は参考外”と、言うてます。“同じ休み明けだったチューリップ賞の時は、ガレた体を戻すのに苦労したが、今回は当時よりもスムーズな調整ができた”とのことやし、気のいいタイプやから、久々を割り引く必要はないんとちゃうやろか」

広田「涼しい函館で調整していた頃に間近で見ていたんやが、心身ともに成長した姿やったな。栗東に帰ってからも、動きは抜群にいいし、岩田康騎手も“春先よりコントロールしやすくなっている”と、好感触をアピールしとる。桜花賞の再現もあっていいはずや」

持木「僕は、同じ春からの巻き返しでも、アンドリエッテを狙いたいですね。輸送による大きな馬体減のあったクイーンカップで、ミッキークイーンと一緒に外から伸びた脚が忘れられません。桜花賞、オークスと、あと一歩のところで結果を残せませんでしたが、夏を越して、体も一回り成長していますから、注目していいんじゃないでしょうか」

広田「春は、展開なども含めて運がなかったことも確かやろ。追い切りの動きも絶好やったし、新コンビとなる横山典騎手も、何かやってくれそうやね」

目黒「アンドリエッテも、本番の舞台よりこの阪神の外回りの方が能力をフルに発揮できそうですから、叩いて次ではなく、ここ目一杯だと思いますよ」

那谷「それを言うなら、クイーンズリングだな。これもクラシックで結果を残せなかったぶん、ここに賭ける陣営の思いが伝わってくるし、トライアル仕様ではなく９分以上の仕上がりなんだ。すっかり日本語をマスターしたデムーロ騎手も“オークスは距離が長かった。ベストはマイルだけど１８００ｍもＯＫ。一週前の追い切りも凄く良かったし、春に比べて馬体に柔らかみも出ていた”と絶賛してたからな。そして“怖いのは、アンドリエッテとミッキークイーンの２頭”と、相手まで教えてくれたぞ」

M.デムーロ騎手も出来を絶賛するクイーンズリング（撮影：日刊ゲンダイ）