横山典は独特の表現でアピールも エタリオウ復活にはハードルが…

優馬TM座談会
京都大賞典

悲願のGI奪取へ グローリーヴェイズVSエタリオウ

デスク「GI馬がズラリと揃った毎日王冠とは対照的に、こちらはこの先に悲願のタイトル奪取を狙う馬たちの戦い。中でも、春の天皇賞でフィエールマンをクビ差まで追い詰めたグローリーヴェイズが人気の中心となりそうだな」

桜井グローリーヴェイズは、5着止まりだった菊花賞にしても、大外枠や位置取りの差だったと言えますし、以降の戦績を考えてもここは負けられない相手だと思います

田崎「直線が長くて平坦のコースはフルに力を発揮できる舞台だと思いますし、関東馬ながら得意の京都に的を絞って出走を続けていることにも好感が持てますね。菊花賞同様に多頭数での外枠となる点に一抹の不安こそあれ、普通の競馬ができれば当然勝ち負けでしょう」

市場「僕はグローリーヴェイズの日経新春杯が恵まれた勝利だと思っていたので、天皇賞での走りには正直驚きましたし、休み休みでしか使えていない中でのものだけに、相当な能力があると、考えを改めましたよ。久々を苦にしないのは実績が示す通りですが、しっかりと攻馬も積んで軽やかな動きも見せているので、ここは力を示してほしいですね」

デスク「ただ、ここまでは大体3ヶ月間隔で使われてきた馬で、今回の5ヶ月余りの休養はこれまでの最長となるんだが」

坂倉「前走後は宝塚記念を使うプランも陣営にはあったようですが“あれだけの競馬をしたあとなので、秋まで休ませることに。とにかくひと夏を順調に越せたのは大きい”とのことでした。仕上りについても“2週前にはミルコに感触を確かめてもらい、先週にビシッと。併せ遅れは追走してのものだし、相手は稽古駆けする馬だから全く問題はない。最終追いは誘導馬が掛かってしまって少し時計が速くなったけど、予定通りの調整ができた”とのことなら、何ら不安はないと言えますね」

持木「僕は、エタリオウを見直します。天皇賞は、折り合いを重視し過ぎて位置取りが悪くなったのが全てで、続く宝塚記念での初めての大敗も天皇賞の疲れが残っていたためと見ていいでしょう。立て直された今回は、調教でも本来の動きを取り戻していますし、この先の目標に挑むためにも、まず“最強の1勝馬”という有難くない称号は返上しておきたいところですね」

那谷「前走については持木さんの見立て通りで、“あの状態でも走れると思ったけど、結果的に天皇賞の疲れが抜け切っていなかったのかな”と、レース後に陣営も振り返っていたんだ。今回はリフレッシュしての効果も十分に窺えるし、力を出し切れれば、また2着の可能性があるとはいえ、軸馬としては信頼できると思うよ」

広田「そのリフレッシュの効果ですが、1週前に調教で跨いだ横山典騎手は“重厚感のあるいい走りだった”と、独特の表現で好感触をアピールしてましたし、京都の外回り2400mは、コース取りを含めて戦略も求められるだけに、ベテランジョッキーの手腕にも注目したいですね」

田崎「横山典騎手も2度目なら前走のようなことはないとは思いますが、僕はこれまでの堅実な走りが影を潜めたエタリオウの近走には、気持ちの問題もあるんじゃないかと見ているんですよ。ここで復活できるかどうか、ハードルは高い気もしますが…」

エタリオウ

春GIでは結果を残せなかったエタリオウだが…(撮影:日刊ゲンダイ)

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