檄に応えたモンドインテロ 6着オジュウチョウサンは「現状ここまで」

佐藤直文 レース回顧
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ロングスパートで待望の重賞V モンドインテロ

 前半がゆったりとした流れだったこともあって、出入りの激しい展開に。2周目のスタンド前でエイシンクリックがハナへ行ってからはラップが上がったが、後続のペースはそのままで、勝負どころからのロングスパートが要求される競馬となった。

 モンドインテロは、前の出入りが激しかった中で、好位で慌てず騒がずの追走。勝負どころと踏んだ2周目の3コーナーから仕掛けられ、あとは鞍上が“頑張れ、頑張れ”と促すように追い続け、最後まで脚を余すことなく使い切った形だ。昨年も手綱を取ったビュイック騎手だからこその好騎乗だったと言える。

モンドインテロ

7歳馬モンドインテロが重賞15回目の挑戦で初V(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着アルバートは、道中は後方でジックリというのはプラン通りの競馬だったろうが、勝負どころでの反応がいつもと比べて一息で、このあたりは年齢的なものではなく、体調自体が戻り切っていなかったと思える。最後の脚を見ても、年齢的な衰えはない。

 3着エイシンクリックは、途中から動いて離して逃げたジョッキーの判断は正解だったろう。最後も差し返す渋太さを見せており、今後も長距離重賞に挑戦してくることがあれば、マークは必要だ。

 4着メイショウテンゲンは、4角最後方からよく脚を伸ばしたが、少し脚を余してしまった感。ただ、この形の競馬が先々に繋がる可能性はある。

 5着サンシロウは、3着馬同様に格下ながら大健闘。長丁場への適性は十分に示したと言える。

 オジュウチョウサンは、自分の競馬に徹して頑張っており、力は出し切れたように思う。ただ、平地での現状の力はここまでかもしれない。リッジマンは、本来のリズムで走れていない感も受けたが、見せ場すら作れなかったあたりは、デキの問題だろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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