充実する2歳中距離路線。クラシックにどう繋がる?
ホープフルSと皐月賞
ラジオNIKKEI杯2歳Sを中山に移す形でGIIのグレードを手に入れたホープフルSの1着賞金は6500万。GIである朝日杯FSの1着賞金が7000万だから、ホープフルSはほぼGIのようなものである。実際に、将来的にはGI昇格という噂もあるが、もしそうなれば、有馬記念との同日開催となるのだろうか。だとすればホープフルSの存在は、かねてから意見のあったGIレースの同日開催に対する馬券発売面での試金石となるだろう。
ホープフルSの重要度が増すということは、 即ち同舞台で行われる皐月賞の持つ価値を高めるということに他ならない。ただ、皐月賞の問題点に「馬場の悪化」がある。ダービーも視野に入れる有力馬の陣営にとっては、馬場の悪くなりがちな皐月賞はあまり歓迎ではない。以前から思っていたことではあるが、チャンピオンを決めるGI戦は芝の状態が良い開幕週付近で行うべきではないか。それによって有力馬の故障リスク等を抑えられる可能性もあり、有力馬の保護は年間を通して魅力あるレースの提供にも繋がるはずだ。
2歳中距離戦増加の意義
さて、冒頭の「2歳中距離戦の増加に伴う有力馬の分散」についてだが、筆者はそれがマイナスとは思わない。2歳戦の中距離レースが多頭数になりにくく、スローな展開が多いのも今に始まったことではない。むしろ2歳中距離戦が増えるということは、有力馬の賞金加算機会が増えるということも意味する。それは翌年のクラシック戦線がより充実したものになるということに繋がり、最終的には2~3歳馬のレベルアップにも繋がっていくだろう。
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