厩舎ゆかりの良血馬ブライトエンブレム 小島茂師「皐月賞とダービー、両方勝ちたい」

Road to Derby 2015

敗れて下がらぬ評価 2着で高まる評価

 そして、2歳王者の座を賭ける戦いとなった3戦目。12月21日、中山から阪神に舞台を移したGI朝日杯フューチュリティステークス(阪神・芝1600m)では、僅差の2番人気という支持を受けながら、7着と沈んだ。課題のスタートも決まらず、過去2戦同様に外を回って追い上げて行く形となったが、そこは強者揃いの一戦。3ヶ月半ぶりの実戦ということもあって、自身の伸びも本来のものではなかった。

 小島茂師も『けっしてマイルが適距離の馬ではないし、この結果は何ら悲観するものではなかった』と、敗戦を振り返る。

 そして年明け緒戦となったのが、3月8日の弥生賞(中山・芝2000m)。今度は出遅れではなく意識的に控えて後方からの競馬となったが、直線ではメンバー最速の上がりを駆使し、勝ち馬サトノクラウンを追い詰めての2着で、皐月賞の優先出走権を取得した。

 『直前に強く追い切ったせいか、当日は少し気負いが見られたんだ。だから、田辺騎手も折り合い重視であのポジションに。勝ち馬との差は、道中で2回ほど外へ振られるロスがあった分だし、改めて能力の高さを確信したね』と、師も評価を高めた一戦となった。