「道悪の鬼」ランキング1位はエルコンドルパサー 昭和、平成、令和の「水掻きのついた馬」が大集合
雨が降っても中止にならないのが競馬というスポーツ。古今東西、馬場状態の悪化から多くのドラマが生まれてきたが、その中で「道悪の鬼」と呼べるのはどの馬なのか、競馬専門紙「優馬」と「競友」のTM(トラックマン)、記者ら32名にアンケートを実施したわけだが…。複数票を得たのはたったの4頭だった。
道悪の鬼ランク1位はエルコンドルパサー
トップとなる5票を獲得したのはエルコンドルパサー。デビューから3戦はダートで圧勝、ニュージーランドT4歳SやNHKマイルCもそれぞれ重、稍重での勝利だが、同馬への支持は、なんといっても欧州の重たい芝コースでの実績が評価されたものだろう。 特に歴史的な2着となった凱旋門賞当日のロンシャン競馬場の馬場は、日本での表現を使うなら“不良”という状態だった。そのような馬場で、海外の強豪相手に真っ向勝負を挑み好走したエルコンドルパサー。「道悪の鬼」の定義は難しいが、世界の舞台での実績を踏まえた場合、同馬がナンバーワンになるのかもしれない。

“本場”の道悪で好走したエルコンドルパサーが1位に(写真はジャパンカップ優勝時、写真:日刊ゲンダイ)
2位タイにオルフェーヴルら顕彰馬3頭
メジロマックイーン、オルフェーヴル、キタサンブラックの3頭が、それぞれ2票ずつ獲得し次点。 メジロマックイーンは菊花賞も重馬場での勝利だが、圧巻だったのは降着となった天皇賞・秋でのパフォーマンス。雨と馬場をものともしない力強い走りは、今でも海外での走りを見たかった馬として名前があがる存在だ。 オルフェーヴルは、不良馬場で行われたダービーでの勝利、そして2度の凱旋門賞2着(どちらも重馬場)から支持を得た形。他のランク上位馬同様、良馬場での実績も文句なしだが、馬場が悪くなっても崩れない安定感は、さすが三冠馬といったところ。 キタサンブラックは、天皇賞・秋の走りから支持を集めた。不良馬場&出遅れという逆境を跳ね返しての勝利は、道悪への高い適性も相まって生まれたものだろう。

極悪の馬場で天皇賞春秋連覇を達成したキタサンブラック(写真:日刊ゲンダイ)
1票のみ獲得が21頭!
アンケート結果は割れに割れ、1票獲得の馬がなんと21頭もいた。50音順で一気に紹介してみたい。
アグネスデジタル 芝ダート兼用のオールラウンダー。重馬場の天皇賞・秋でテイエムオペラオーを差し切りV。
アクションシーン 重馬場で行われた1993年の洛陽Sで7馬身差V。将来が嘱望されたが、次走東京新聞杯に向けた調教中の故障で予後不良に。
アメリカンボス 不良のエプソムカップVなど、タフな条件での好走多数。主戦の江田J曰く「道悪は本当にうまい。」
インターライナー ナリタブライアン世代のステイヤー。不良馬場の日経賞でステージチャンプらを下した。
エイティトウショウ 芝の重・不良で重賞3勝を含む5戦4勝、2着1回というパーフェクトな戦績。特に中山記念連覇となった1983年はドロンコ馬場で圧勝。(小桧山TM)
クロノジェネシス 秋華賞と宝塚記念は稍重でのV。重で行われた京都記念も強い内容で、現役では屈指の道悪巧者。
コパノリチャード 唯一のGI勝ちである高松宮記念当日の馬場状態は不良。1200mの走破に1分12秒2を要した。
ザイツィンガー 昨年秋の白秋S、重馬場で他馬がグダグダになっている中、一頭だけ馬なりで突き抜けた走りに衝撃。また道悪で出走する機会があれば狙ってみたい。(田崎TM)
サイモントルナーレ 極悪馬場が続いた2013年の函館開催。最終週の丹頂Sであげた勝利がオープン唯一の勝ち星。SNSなどで人気が高い馬。
サウスヴィグラス とにかく産駒に道悪巧者が多い。自身は芝の道悪に出走した実績がないが、もしもその機会があったのなら、とてつもない道悪の鬼だったかも…。(那谷TM)
タイガールイス 1988年に不良馬場の七夕賞で3着時の走りは衝撃。まだ駆け出しのTMだった時期に、道悪の鬼というのはこういう走りをする馬のことなんだ、と思った。(佐藤直TM)
タイキシャトル 不良馬場で行われた安田記念での走りが圧巻。海外GI勝ちのジャック・ル・マロワ賞も重馬場でのもの。
タップダンスシチー 重馬場に断然人気のシンボリクリスエスらが苦しむ中、2着馬に9馬身差をつけ逃げ切り勝ちを収めたジャパンカップが秀逸。
ブロケード 「田んぼ」のような馬場で行われた1981年の桜花賞をV。後にも道悪で多くの好走歴がある。
ホッカイルソー 重賞初Vをあげた1996年の日経賞は不良馬場。フジキセキを一瞬追い詰めた弥生賞も重馬場だった。
ラファール 不良馬場だった1972年の安田記念を最低人気で勝った牝馬。オールドファンには「道悪の鬼」「雨女」として知られた存在。
レインボーアンバー 不良の1989年弥生賞で大差勝ち。道悪が苦手だったサクラホクトオーと合わせて語り草となるレース。
レインボーダリア 重馬場となった2012年のエリザベス女王杯で激走。断然人気のヴィルシーナを差し切りGI制覇。
ローゼンカバリー 中山巧者としても知られる存在だが、重賞4勝のうちセントライト記念と日経賞は重馬場でのV。
ローラーキング 不良馬場の1984年マイラーズCで、水掻きがついたような走りを見せてニホンピロウイナー以下を退けた。翌年の毎日王冠では、以来の不良馬場となったので、しこたま買ったが惨敗。悲しい思い出である。(競友・飯本)
ロジユニヴァース いわゆるゲリラ豪雨で一気に不良馬場となった2009年のダービーを勝利。勝ち時計は2分33秒7。
以上がTM、記者らの投票結果だったが、読者の方はどの馬が「道悪の鬼」として思い浮かぶだろうか? コメント欄にて、ぜひともその意見を教えていただきたい。
弥生賞「51万」的中
馬場TMの◎は
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プロ予想家の◎は
どの馬に集まった?
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馬場TM

弥生賞(GII)
払戻金 51万1850円
的中買い目を見る
三代川編集

弥生賞(GII)
払戻金 17万1100円
的中買い目を見る
飯本(競友)

中山牝馬S(GIII)
払戻金 11万6260円
的中買い目を見る
三代川編集

中山牝馬S(GIII)
払戻金 13万3700円
的中買い目を見る
前田(競友)

チューリップ賞(GII)
払戻金 15万6600円
的中買い目を見る
小島TM

3/2(日)中山9R
払戻金 25万4000円
的中買い目を見る
広田TM

3/2(日)阪神5R
払戻金 29万1000円
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馬場TM

オーシャンS(GIII)
払戻金 10万8450円
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弥生賞「51万」的中
馬場TMの◎は
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馬場TM

弥生賞(GII)
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三代川編集

弥生賞(GII)
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飯本(競友)

中山牝馬S(GIII)
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三代川編集

中山牝馬S(GIII)
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前田(競友)

チューリップ賞(GII)
払戻金 15万6600円
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小島TM

3/2(日)中山9R
払戻金 25万4000円
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広田TM

3/2(日)阪神5R
払戻金 29万1000円
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馬場TM

オーシャンS(GIII)
払戻金 10万8450円
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コメント
馬の戦績自体は良くないが、「イモノソーダワリデ」は凄かった。去年の5/13に行われた大井10R東京ダービーチャレンジ、コース全体が水浸しの超大雨の中、上がり41 .5の末脚で差し切り。良馬場であまり勝てていない分、ある意味「道悪の鬼」だと思った。
ミヤビランベリの名前が挙がらないのがわからない。
目黒記念見てください。
ロジユニヴァースのダービーの年です。
30人以上に聞いて複数票獲得が4頭って、逆にどんな聞き方したんだろう?「貴方だけが知ってる道悪巧者は?」とか??それにしては顕彰馬とかも挙がってるし
質問が下手なのか記者の方々がヘソ曲がりなのか
記事は面白かったです。各馬の紹介がもっと長くても良かったぐらい
ホクトヘリオス!
センショウダッシュだったかな?
道悪は強かった。
ミホノブルボンだろ。
オーバーレインボーは忘れられないなあ。ハワイアンイメージもドロドロが好きだった。当時はモンテプリンスを応援していたので、彼らには大きな敬意を払いたい。
リュースパーション 大雨の中でも悠々と、ゴールしていた姿が忘れられない。
ダイゴウシュール
田んぼの福島で900万条件をぶっちぎりの大差勝ちを決めた後、不良になったセントライト記念を7馬身差の圧勝
翌年鉄砲でやや重発表だったけどそれ以上に悪化して見えた安田記念を2着
名前は太陽神なのに道悪巧者だったエイシンアポロン
エルコンドルの凱旋門賞をライブで手に汗握って観ていた。早逝したのが惜しまれる。オルフェーブルの凱旋門賞も同様だった。癖馬だがいい子孫を残してほしい。僕にとってこの2頭はテンポイントと並んで道悪の鬼でありアイドルなのだ。
レッドリヴェールが3着以下につけた着差には驚いた。
1988セントライト記念を勝ったダイゴウシュールが入っていない。古すぎて若手のトラックマンは知らないのかな。
オーバーレインボー道悪は強かったなあ、走り終わったら虹がかかったもん。
スガノオオジも是非是非
スダホークとフレッシュボイスも是非!!
ショウワモダン