武豊の名騎乗ランキング 2位にキズナのダービー 1位は30年前の劇的なレース
デビュー当時から“天才”と呼ばれ、昭和、平成、令和と時代を跨ぎながらも、いまだ日本のトップジョッキーとして君臨する武豊騎手。“競馬界の顔”としての存在感も大きい同騎手のNo.1騎乗はどのレースになるのか。競馬専門紙「優馬」と「競友」のTM(トラックマン)、記者らにアンケートを実施した。
「武豊騎手の名騎乗といえば?」TM・記者アンケート結果
1位 4票
1990年 有馬記念 オグリキャップ
2位 3票
2013年 日本ダービー キズナ
2017年 天皇賞・秋 キタサンブラック
4位 2票
1993年 皐月賞 ナリタタイシン
1998年 毎日王冠 サイレンススズカ
1999年 天皇賞・秋 スペシャルウィーク
2006年 有馬記念 ディープインパクト
8位 1票
1989年 桜花賞 シャダイカグラ
1996年 菊花賞 ダンスインザダーク
1998年 日本ダービー スペシャルウィーク
1999年 日本ダービー アドマイヤベガ
2001年 エリザベス女王杯 トゥザヴィクトリー
2001年 香港ヴァーズ ステイゴールド
2006年 NHKマイルC ロジック
2009年 天皇賞・秋 ウオッカ
2016年 ジャパンカップ キタサンブラック
2017年 京都大賞典 スマートレイアー
2019年 菊花賞 ワールドプレミア
1位 1990年 有馬記念 オグリキャップ 「奇跡の復活そして有終の美」
文:瀬古満明TM(優馬) 競馬ブームの中心的な存在として、ライバルたちと数々の名勝負を繰り広げていたオグリキャップですが、5歳(当時6歳)秋を迎えると成績は下降線。天皇賞・秋は6着、ジャパンカップでは11着に大敗しました。しかし、ラストランとなった有馬記念で武豊騎手を背に奇跡の復活。暮れの中山に割れんばかりの“オグリコール”が響き渡りました。 当時はまだ競馬を始めて間もない頃で、ただただ驚いた記憶が強く印象に残っています。改めてレースを見直すと位置取りやペース判断などが的確で、実力馬にあの競馬をされたのなら順当な結果ではと思えてしまいます。全盛期の勢いを失い、終わったとまで囁かれたアイドルホースが、若き武豊騎手を背にラストランを有終の美で飾ったことに日本中が感動したことでしょう。あの状況下でそれをサラッと成し遂げてしまうのがレジェンドと呼ばれている所以なのでしょうね。
2位 2013年 日本ダービー キズナ 「“絆”が紡いだ名手の完全復活」
文:大木良真(編集・競友) 東日本大震災の復興の想いを込め、命名された一頭のサラブレッド ― キズナ ―。その一頭を世代最高峰であるダービー馬へ導いたのは、競馬界の顔・武豊騎手である。 レース当日は、前々で競馬をした馬たちが上位を占める圧倒的に先行有利な馬場。それでも武豊騎手は迷わず後方一気を選択し、キズナもそれに応え、直線はまさに父を重ねるような末脚で世代の頂点を射止めてみせた。 かつての盟友”ディープインパクト”の仔で”第80回”という記念すべきダービーを制すというドラマチックな勝利。キズナの元主戦、怪我でコンビ継続が叶わなかった佐藤哲三騎手からのバトンを繋いだ側面もあり、ゲートを出る前からすでに武豊騎手のシナリオは出来上がっていたかのよう。武豊騎手としても怪我での復帰後、思うような結果を出せずにいた中での5度目のダービー制覇で、レース後のインタビューで大観衆へ送った「僕は帰ってきました!」という一言が今でも印象深い。これだけのドラマが重なるとは、まさに名手が勝つべくして勝たせたダービーだったように思える。
3位 2017年 天皇賞・秋 キタサンブラック 「スタートでの悲鳴を、直線で歓喜の嵐に変えた天才」
文:松田匡弘TM(競友) 前目で競馬するキタサンブラックにとっては致命的とも言える出遅れ。当日は激しい雨の影響でたっぷりと水を含んだ不良馬場という過酷なコンディション。ほとんどの馬が荒れた内を避けて走る中、同馬はその空いた内からポジションを押し上げ、直線の入口では最内を突いて先頭に躍り出る。直線は馬場の良い外目に進路を取り、最後はサトノクラウンの追撃を凌いで優勝した。 キタサンブラック自身の重馬場適性は勿論だが、武豊騎手のレース運びも見事というほかない。まさにピンチをチャンスに変えた名騎乗であった。
名騎乗だらけで割れに割れた票
アンケートに応じた記者らも非常に悩んだと思われる「武豊騎手の名騎乗」。1票だけ獲得したレースが11もあったが、その中から1989年の桜花賞に票を投じた競友・飯本のコメントをご紹介。 1989年 桜花賞 シャダイカグラ 「鬼門の大外枠からユタカマジック炸裂」 文:飯本直樹(編集・競友) 当時の阪神芝1600mは、今と違ってスタート直後にコーナーがあり、外枠は断然不利とされていた。そんな中で、単枠指定の大本命となっていた同馬が引いた枠順は大外18番枠だった。先行脚質の馬でもあり、断然人気ではあっても本来なら2倍を切るはずのオッズが、最終的には2.2倍となって迎えたスタート。なんと大外枠から出遅れてしまったのだが、そこから巧妙に内に潜り込み、距離ロスを抑えながら進出して直線では一旦抜け出した2着馬をアタマ差捉えてのゴールだった。 まだデビュー3年目にしての神騎乗であり、当時はわざと出遅れたのではないかという声もあったほど。本人の述懐によると、わざとではなかったとのことだが、たとえそうであってもプランを替えて内に潜り込む芸当こそが、天才の天才たる所以だろう。ちなみに、私が握りしめていたのは2着馬ホクトビーナスの単勝馬券。阪神の直線が異常に長く感じたことを思い出す…。 以上がTM、記者らの投票結果だったが、読者の方が思う“武豊騎手の名騎乗”は? コメント欄にて、ぜひともその意見を教えていただきたい。
宮崎(競友)
阪神ジュベナイルF(GI)
払戻金 49万7300円
的中買い目を見る
武井TM
阪神ジュベナイルF(GI)
払戻金 18万7650円
的中買い目を見る
三代川編集
香港マイル(GI)
払戻金 40万3700円
的中買い目を見る
土屋(競友)
カペラS(GIII)
払戻金 17万4600円
的中買い目を見る
宮崎(競友)
チャンピオンズC(GI)
払戻金 54万1500円
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宮崎(競友)
阪神ジュベナイルF(GI)
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武井TM
阪神ジュベナイルF(GI)
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三代川編集
香港マイル(GI)
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土屋(競友)
カペラS(GIII)
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宮崎(競友)
チャンピオンズC(GI)
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コメント
やっぱり順当のオグリでしょう。当時を知らない人はオグリより強い馬は沢山出たが彼より愛された馬は居ないって言う。でも当時のガチ世代から言わせるとあの連闘の中、クラッシックは出れないけどクラッシックで勝つ馬を何馬身もの差をつけ圧勝したり、レコード叩き出し、本当に故障休養明けでも強い外国馬相手でも必死に走る様は常に感動覚えた。最後も見せてくれたあの走り!本当に武豊騎手と会話をしながらゴールを気持ち良くバリバリ強く駆け抜けて、この上無い感動と清々しさを残してターフを去ったこれ以上は無いでしょう。武騎手のガッツポーズがまたカッコよくてスーパーアイドルホースと天才若武者と素晴らしかった。
迷わずトゥザヴィクトリーのエリ女です。ファンや記者を驚かせてなおかつ勝利。逃げ馬にあの後方待機をさせ発想はまさに鬼才です。
エアシャカールの菊がない時点でクソ
あれ以上の騎乗はないやろ
弥生賞のランニングゲイル。ステイヤー血統でズブいランニングゲイルを後方から大外を回ってのロングスパートで鮮やかに抜け出させ押し切ったあのレースは見事だったと思うのです。
秋華賞ファレノプシス 3~4コーナーでライバルエアデジャブーを内に閉じ込めファレノプシスはナリタルナパークを捉えて優勝 エアデジャブーは足を余して3着の結果から好騎乗と言ってもいいでしょう。
大体の名レースが出てるからか、コメント無い…
個人的な迷レースなら、豊さんがダートの特別戦の断然人気に騎乗、弟の幸四郎が逃げ馬に騎乗。レースでは幸四郎が逃げて豊さんが番手、直線前で捕まえに行くと思ったら、そのままでの決着。豊さんも人の子なのね、と思った昔の出来事。