「不安なし」ノンコノユメで鉄板? 馬券対決も復活のフェブラリーS座談会

2016年のGI幕開けとなるフェブラリーS。JRA史上初となる同一GI3連覇がかかるコパノリッキーに、新世代の勇者ノンコノユメ、モーニンらが挑む形だ。王座防衛となるのか、世代交代が実現するのか。優馬TMが熱く語り、そして馬券披露のコーナーも帰ってきた。

優馬TM座談会
フェブラリーS

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新たな王者誕生へ ノンコノユメに厚い支持

デスク「子供の頃は、人並みにプロ野球選手になりたかったし、宇宙飛行士にも憧れてたな…。日本人が宇宙へ、なんて考えられなかった時代だけどな」

木谷「“デスクノユメ”の話なんて、誰も興味ないですよ(怒)。さぁ、武井さん、口火を切ってください」

武井「前走で連勝がストップしたノンコノユメですが、コパノリッキーのみならず、サウンドトゥルーやホッコータルマエといった強敵にも先着したんですから、改めて力を示したと思います。ベストの東京マイルで、前日の降雨でキレ味倍増の馬場も味方になるでしょうね」

加茂「先行馬が揃って、まずスローは考えられんし、東京マイルで5戦4勝ならケチも付けられへんわ。ず~っと関西馬が勝ってるレースやけど、今年は白旗やろね。新旧交代で、今年はノンコノユメがダート界を引っ張ることになるやろ」

小野智「ジョッキーたちに取材をしても、今年はある程度前へ行きたい馬が多いですから、確かに流れも向きそうですよね。前走みたいなことがあるかもしれませんが、連軸としての信頼度は相当高いと思いますよ」

中邑「前走に関しては、脚質的に最内枠が厳しかったと見ていいですね。ルメール騎手とコンビを組んでからは、全く隙のないレースぶりですし、ちょっと逆らえませんよ」

伊利「全10戦中9戦で上がり最速と、強烈な決め手は東京コースでこそですし、馬場やペースの違いはあるものの、58キロを背負った武蔵野Sの勝ち時計1分34秒7はコパノリッキーが勝った近2年の時計を大きく上回っています。当然、ここで世代交代を果たすはずですね」

佐藤直「その武蔵野Sだけど、3歳馬が58キロを背負ってダート重賞を勝ったのは、過去30年でこの馬だけ。ついでに言うと、5走前の青竜S、ダート1600mで3歳馬が上がり3ハロン34秒台をマークしたのも、これまた過去30年でこの馬だけなんだ。ダート史上最強のアンケートはクロフネに譲るとしても、数字上は“クロフネ超え”のレベルだぞ」

デスク「では、お待たせしました。担当のコジにも吹いてもらいましょうか」

小島「勝つのは当然、抜け出して何馬身ちぎるかが楽しみです!って言えばいいんですか? でも、そのくらいのレベルですよね。この中間もハードな調教を積んで更にパワーアップしていますし、“何ひとつ不安はない。東京なら、いつも通りに直線で外へ持ち出せれば、結果は付いてくる”と、日頃から強気な加藤征師が、いつも以上に強気でしたからね」

ノンコノユメ

加藤征師も「何ひとつ不安はない」と話すノンコノユメ(撮影:日刊ゲンダイ)

須藤「とはいえ、3連覇を狙うコパノリッキーの雰囲気に、衰えた印象はありませんね。ここ2走は息の入らない逃げで仕方ないものでしたし、自分のリズムを守れれば2番手からでも大丈夫なのは、過去2年のこのレースで証明済みですからね」

坂倉「レースの流れとしては、この2年が正反対だったと思うんですが、両方とも2番手から抜け出して勝った、ということ自体、このコースへの高い適性を示していることに他なりませんよ」

田崎「近走で厄介な存在だったホッコータルマエやサウンドトゥルーがいない、という点で、レース運びも楽になると思いますね。メンコ着用の調教でも、今までにないくらい動いていますし、僕は過去2回の走りを素直に信頼したいです」

桜井「前2走が“らしくない”敗戦だったためか、陣営の巻き返しへの思いも強く、“持久力アップを目指して、この中間は今までよりも負荷をかけて乗り込んできた”とのこと。その言葉を裏付けるかのように、調教でも工夫を凝らしていますから、やれることは全てやってレースに臨めるはずです。能力で中距離にも対応していますが、本質はマイラーだと個人的には思いますし、同一GI3連覇という史上初の偉業達成も十分あるでしょうね」

久光「ただ、2年前がスローペースでノーマークの存在、昨年も道中で過去10年で唯一となる13秒台のラップに落ちたのは楽な流れだったように思います。近況も少し淡白なレースが続いていることを考えれば、今年の組み合わせでは厳しい戦いとなるのではないでしょうか」

コパノリッキー

偉業達成を狙うコパノリッキーはハードな追い切りを消化(撮影:日刊ゲンダイ)

デスク「そこは俺も“激しく同意”だな。それより、前哨戦の根岸Sを勝ったモーニンの支持者が少ないよな。あろうことか、◎は編集長ただ一人って…」

上田「ダート路線も新旧交代の時期だと思うし、今回出走する4歳馬は全てにチャンスがあると思うよ。モーニンは、同舞台の武蔵野Sで、ノンコノユメタガノトネールの後塵を拝したわけだけど、初の重賞挑戦で、道中で前をカットされる不利があったことを考えれば、立派な3着だったんじゃないかな。タガノには前走で借りを返したし、展開に左右されない安定感もノンコより上。ミルコ騎乗で、逆転も十分あるよね」

瀬古「前走の根岸Sはここへの出走を決めるために“勝たなければ次がないレース”でしたから、自分から早目に動かざるをえず、それで後続を凌いだのは完勝と言えるはずです。中2週での再遠征となりますが“今回の方がずっといいよ。前走時はカリカリしていたけど、力みが取れて素軽くなっているし、休み明けを使って馬が楽になったんだと思う”と、追い切りを任されている古川助手も、状態に不安がないことをアピールしてましたね。こちらにも、一気に頂点へ、という“夢”が膨らんでますよ」

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