ベストの距離でアットザシーサイドは買い？ フィリーズＲ座談会

混戦ムードで伏兵も多数

デスク「でも、須藤の言うとおり、今年のメンバーのレベルは高くはないし、ほとんどの馬にチャンスがあるんじゃないか？」

吉田「この距離でオープン勝ちがあるメイショウスイヅキですけど、人気は落ちても評価は下げられんのとちゃいますか。その勝った３走前はレースの上がりを２秒近くも上回る３３秒０。６着と敗れた２走前にしても、レースの上がりを１秒上回る３３秒２やったら、相当な脚を使ったと言えますやろ。頭の高い走法で前半に行きたがるシーンも目に付き、見た目以上に乗り難しい馬かと思いますが、あれだけの脚を持っているんやったら、乗り方ひとつかと…」

福田「前走の阪神ＪＦは、１０月から４戦目やろ。桜の舞台を経験させておきたいから使ったもんで、疲れが溜まってたと見るべきや。一応“スタートとか折り合いとかをクリアすれば”と本田師はコメントしとるけど、そないにナーバスになってるわけでもあらへんし、心身ともにフレッシュな休み明けの方がうまく行くタイプや思うで」

オープン勝ちの実績があるメイショウスイヅキ（撮影：日刊ゲンダイ）

持木「僕は未知の魅力でソーディヴァインを狙います。前走は、当日の古馬１０００万とコンマ１秒差の優秀な時計で、能力は相当なレベルです。内回りなら、芝でも粘り込みがあっていいと思いますね」

デスク「ただ、初芝で重賞というのは敷居も高そうだよな。陣営は芝適性について、どう見てるんだ？」

細川「ダートでオープンまで行った姉のソーミラキュラスが芝でも勝っているので、大丈夫かとも思うんですが、陣営に言わせると“走ってみなきゃわからない”とのことです」

菅「未知の魅力と言えば、キャリア１戦のリルティングインクだろう。年明けに初めて見てから“雰囲気のいい馬”という印象が強かったんだけど、デビュー戦は“まだ中身がどうか”という感じで迎えての勝利。キャリアやコース、モマれたらどうか、とか不安点も沢山あるけど、デビュー前と使った後との変化は、これらの不安に目をつぶっていいと思えるモノだし、だったらこの馬の気配の良さに期待したいよ」

須藤「調教を見る限り変な癖もなく、別に逃げにこだわらないで、どんな競馬にも対応できそうなタイプですよね」

広田「陣営も、この馬のセールスポイントはレースセンスの高さと見ています。自在性もあるとのことですから、キャリア１戦でも軽くは扱えないでしょうね」

デスク「あと、何頭か出走している関東馬の名前が全然挙がらないんだが、美浦組、どうなのよ」

坂倉「２勝しているんですから、本来はもっと人気になってもいいクードラパンですが、阪神ＪＦは強かった勝ち馬に勝負を挑んで仕方のない結果だとしても、前走が内有利の馬場を好位でロスのない競馬での伸び一息。今回は差す形で運ぶ、とのことですが、力不足の感は否めませんね」

小島「カトルラポールの前走は、豊富なキャリアを生かしての勝利でしたし、現状では１４００ｍもベストですね。その距離にこだわってここを使ってきましたが、相手なりに走るとはいえ、“正直、このメンバーではやってみないとわからない”というのが陣営の本音だと思います。馬券を買うなら、ワイドや３連複でしょうかね」

大江原「１２００ｍのここ２戦で結果を出してきたワンダフルラッシュだけど、新馬勝ちはマイル戦だから、距離には対応できると思うぞ。ここ目標に仕上げられているし、阪神までの長距離輸送をクリアできるかが鍵だけど、当日に落ち着きがあれば、見せ場くらいは作れるはずだな」

デスク「じゃあ、最後に推奨馬のコーナーだが、阪神ＪＦでもこの馬から買ってたんで、人気でもアットザシーサイドで許してくれよ」

木谷「僕は、阪神ＪＦ組ってメジャーエンブレム以外は微妙なレベルだったんじゃないかと思ってます。それ以外の組もパッとしませんから、全くの別路線組からソーディヴァインに期待してみます」

デスク「おぉ、“走ってみなきゃわからない”馬も同じ５枠か…。枠で総流しでもしてみよっかな」