競馬の祭典で『まつり』を サブちゃんが見出だした馬・キタサンブラック

Road to Derby 2015
日本ダービー

ダービーは“平常心”で

 『腰の甘いところがあったので、デビュー戦はゆったり運べる舞台を選択したんだけど、競馬も思った通り、ゆったりした走り。ただ、直線ではビックリするほどの伸びを見せてくれたね』と、清水久師は初戦を振り返る。

 そして、再び師を驚かせたのが2戦目。『2戦目でスンナリ先行できたことにも、正直ビックリしたよ。それだけのセンスがある馬だということが、ハッキリとわかった』のなら、続くスプリングステークスですでにクラシック候補と目されていた馬たちを完封し、皐月賞でも後続の目標となりながら3着に踏ん張ったことは、ビックリするほどのことではなかったのかもしれない。

 その皐月賞後は、ミニ放牧を挟んだが、『フックラしたいい体つきで戻ってきた。思い通りの調整ができているよ』と、状態面での不安はない様子だ。ただ、外野から見ると、ダービーは距離の克服も鍵となりそうだが、『体型や走法から、十分こなせると思う』と自信を覗かせる。

 『今までやってきたことと特に変わったことをせずに、平常心でダービーに臨みたい』という師の意識は、キタサンブラックがダービーの舞台で大仕事をやってのけても、何ら不思議はないことを示しているのではないか。