ロスなく運んだ7歳馬が波乱演出 まだまだやれるスズカデヴィアス

佐藤直文 レース回顧
新潟大賞典

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人気の4歳勢を尻目に スズカデヴィアス

 1000m通過が62秒3の超スローで、レースの上がりが33秒1。これでは後方待機組や、4コーナーで外を回った組に出番がなかったのも当然だった。人気の4歳馬2騎も、好位では運べていたものの、これだけの速い上がりに対応できなかった感を受けた。

 スズカデヴィアスは、道中は枠なりに中団のインをロスなく運び、直線を向いてから徐々に馬場の外目に持ち出す、新潟外回りのお手本のような立ち回り。近走の重賞での好走は、小倉や福島といった小回りコースで、実際に新潟は初めてであったが、コースも合っていたことを証明したと言えるし、7歳での初制覇でも、まだまだ重賞タイトルの上乗せも十分に可能な馬だ。

 2着ステイインシアトルは、前々で自分の競馬ができて、ペースも味方に付けての好走。鉄砲実績が示す通りポン駆けの利くタイプだが、仕上りも厩舎コメント以上に良かったと言える。今回も含めて再三の長期休養があり、今回がまだ12戦目なら、これまた7歳でもまだまだ活躍が見込めるだろう。

 3着ナスノセイカンも、ペースが緩かったこともあって、いつになく前々で運べたのが好走の因。元より、新潟外回りは得意とする馬であり、最後まで渋太く伸びていた。

 4着トリオンフは、道中のポジションは理想的だったが、直線でいつでも抜け出せそうな手応えで、実際に上がり3ハロンは自身最速だったものの、前も止まらなかったもの。GI大阪杯からの臨戦で、状態自体もピークを過ぎていたか。

 5着トーセンマタコイヤは、直線で外へ持ち出さず馬群に突っ込む形となったが、結果的には脚が溜まって、ゴール前はよく伸びていた。この馬も、新潟外回りは合う。

 マイスタイルは、積極策を取った前走とは一転して控えたのが裏目に出たもの。普通に逃げていれば、勝ち負けになった流れだっただけに、ちょっと惜しまれる競馬だった。ステファノスは、58キロを背負っていたとはいえ、全く見せ場がなかった。展開も向かなかったが、久々も良くないタイプではある。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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