【中山記念回顧】「1800ｍのＧIあれば…」シックスペンス“余裕”の勝利、次はマイルか2000ｍか

この距離のスペシャリスト　シックスペンスがいざＧI獲りへ

　開幕週の絶好の馬場に加えて、１０００ｍ通過５８秒５の適度な流れ。従来の記録をコンマ１秒更新するレコード決着のお膳立てが揃っていたとはいえ、やはりこの時計で駆けた特に上位３頭は、相当な能力を示したと言えよう。

　シックスペンスは、プラス１０キロの馬体重が示す通り余裕残しの仕上げだったが、最内枠を利して距離ロスのない完璧な立ち回り。先に抜け出していた２着馬をハナ差捉えてのゴールだったが、着差以上に手応えにも余裕が感じられた。これで１８００ｍ戦は全てＧIIで３戦３勝。この距離でＧIがあればすぐにでも勝てるレベルだが、次は２０００ｍでもマイルでも大きな期待をかけていいだろう。

４歳馬シックスペンスが芝1800ｍのGII競走３勝目をあげた

　２着エコロヴァルツは、好位でピタリと折り合ってこれまた上手な立ち回り。最後は勝ち馬に目標とされてしまったが、自身も従来のレコードを上回ったのであれば、高く評価すべきだ。

　３着ソウルラッシュは、距離１８００ｍもコーナー４回の競馬も久々だった上に５９キロの斤量。内容的には十分に“花丸”を与えていいだろう。

　マテンロウスカイは、上位３頭とは対照的に馬群の外を回る形。今日の馬場では余計に厳しい状況だったか。アルナシームも同様の競馬。実績のある距離で期待されたが、今なら２０００ｍの方が合う感も受けた。