「今度こそ」か「また」か　ＧI級の決め手持つグレーターロンドン

波乱の歴史を継ぐのは　この馬だ

田崎「例年以上の猛暑というのは、競馬への影響も少なからずあると思いますね。だからというわけではないですが、僕は牝馬のミエノサクシードを狙ってみます。前走のマーメイドＳは微妙に距離が長かった印象を受けましたし、決め手は牡馬が相手でも互角かそれ以上の馬。ハンデ５３キロならチャンス十分でしょう」

須藤「前走は距離に加えて前に行ったんですから伸びを欠いて当然でしょうね。マイルで溜める競馬をすれば、面白い存在となるはずです」

瀬古「陣営も前走で“持ち前のキレ味を生かすには１６００～１８００ｍがベスト”という感を強めたようですし、課題のスタートが上達した点でもかなり前向きでしたよ」

距離を短縮してきた牝馬のミエノサクシード（撮影：日刊ゲンダイ）

桜井「僕も狙いは牝馬、ワントゥワンです。オープン入り後の２戦は壁に当たっているようにも見えますが、上がり３ハロンはいずれもメンバーで３番目の速い数字をマークしているんです。“相手関係を考えれば評価できるし、２走とも着順ほど内容は悪くない”と、陣営にも悲壮感は全くないばかりか、むしろ重賞でも通用する手応えを掴んだ様子でした。相性抜群の中京でのハンデ戦と、舞台設定は絶好ですから、噛み合えば一発の可能性も十分あります」

加茂「そんな“重賞ではちょっと足りない”くらいの馬にもチャンスがあるレベルだったら、３歳馬の伸びしろを買う手や。フロンティアは、前走のＮＨＫマイルＣでも陣営が色気を持っていたほどで、不利があって結果を出せなかっただけ。放牧でリフレッシュされて疲れも取れているし、“追い切りに騎乗した福永騎手もいい感触を掴んでいる”とのこと。その不利のあった前走を除けば、左回りでは安定して走っているし、５３キロのハンデなら通用して不思議ないやろ」

持木「僕はガリバルディで一発を狙います。前走のマイラーズＣの上位３頭は別格と言える強さでしたが、４着だったこの馬も内容は上々で復調を示したものです。少しズブい面がネックの馬でもありますが、そういうタイプに乗せたら天下一品の和田騎手とは手も合うと思いますね」

瀬古「まだ準オープンを勝ったばかりの身ですが、僕はロワアブソリューで勝負になると見ています。前走は初めて着用したブリンカーの効果で外へモタれる癖を見せずに、真っ直ぐ走っての鮮やかな差し切りでしたが、２着馬ショウナンアンセムがその後に準オープン、オープン特別と２連勝したんですから、レベルも低くはなかったはずです。出世は遅れましたが、新馬勝ち時の２着馬はミッキーロケットで３歳春のアーリントンＣでも３着と早い時期から素質の片鱗は見せていた馬。馬具の効果で軌道に乗った今なら、ここでも通用していいでしょう」

デスク「素質がどうこうなら、３歳の春までに重賞を３勝もしているスマートオーディンが抜けているよな」

那谷「前走は２年ぶりの実戦だったから結果も仕方ないけど、よもやの逃げになったのは、陣営によると“スタートが良かったし、気持ちが先走ってしまった”とのこと。長期の休養明けをひと叩きしたことで、２走目の反動も心配されるところだけど“しっかりケアをしているので大丈夫。脚元の不安はなくなったから坂路でしっかり乗り込めているし、馬体のハリはグンと良くなった”と、確かな上積みを強調していたよ。初のマイル戦も、折り合いを考えればプラスに出る可能性もあるし、俺は一変の可能性もあると思っているけどな」

木谷「以前、夏の中京競馬場に行ったことがあるんですが、メチャクチャ暑かったんですよね。今年はその比じゃないでしょうから、もう言葉が出てきませんよ。なので馬券は夏に強い馬で。ウインガニオンやワントゥワンでは妙味がなさそうなので、７～８月に２戦２勝のフロンティア、３戦２勝２着１回のロワアブソリューを狙ってみたいですね」

デスク「これだけ暑いと頭も働かなくなっているせいか、俺はもう１回くらいグレーターロンドンに騙されてみようかと。ところで、夏風邪をひいているヤツもいるようだが、エアコンを付けっ放しで寝るのは体に良くないから止めた方がいいぞ。俺なんか、３０分タイマーで寝て、暑くて起きてまたタイマーをセットして、というのを一晩に何回か繰り返しているからな」

木谷「そっちの方がよっぽど体に悪い気がしますが…」