ノンコノユメはクロフネ級の化け物? チャンピオンズC座談会でウワサを検証

【激論!優馬TM座談会】
中京へ舞台を移して2回目となるチャンピオンズカップ。昨年の覇者ホッコータルマエ、フェブラリーSとJBCクラシックをともに2連覇したコパノリッキー、そして3歳ナンバーワンのノンコノユメ。さらには香港の全天候馬場で無敵を誇るガンピットの参戦もあり、文字通り“チャンピオン”が勢揃いしての注目の一戦だ。

優馬TM座談会
チャンピオンズカップ

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雌雄を決する2頭の王者 ホッコーVSコパノのガチンコ対決

デスク「それにしても、いいメンバーが揃ったな。3歳から9歳まで、4歳馬以外はいずれも各世代のチャンピオンホースが揃っているし、おまけに今週も外国馬か…。とりあえずは、何度も顔を合わせて勝ったり負けたりしている両雄、ホッコータルマエコパノリッキーの比較からいこうか」

久光ホッコータルマエは、昨年が久々だったJBCクラシック4着からの臨戦での勝利。今年も全く同じローテーションとなりますが、一週前には坂路で自己ベストタイをマークするなど、叩いて型通りに良化しています。展開も流れそうな面子で、当面の目標を前に置いて走れるのも強味。昨年の出走馬が9頭と、相手関係に大きな変化がないのも有利かと思います」

加茂「この馬の良さは勝負根性。後続を引き離して勝つことは少ないんやけど、常に着差以上の完勝で、相手が来れば来るだけ伸びる馬。史上初のGIレース10勝目を成し遂げてくれるはずや」

馬場「ただ、前走がコパノリッキーのマイペースだったとはいえ、2着を確保できなかったあたり、ホッコータルマエは全盛期の力に陰りが見えた印象も受けたんですが…」

目黒「過去にも、休み明けで取りこぼすことがありましたが、“放牧明けだと調教で動かない”性質のようです。レースでもスタート直後にゴチャつき、道中は終始馬群の外で掛かり気味。これで失速したのは仕方ないですし、単騎でマイペースのコパノとは対照的でしたね。叩き2走目では抜群の安定感を誇っていて、昨年のような逃げ馬の大名マークも、マクリも差しもできる馬ですよ」

須藤「完調同士で戦えば、まだまだホッコータルマエの力が上ですよね。実際に好調時の姿に戻っているんですから、僕も連覇濃厚と見ています」

ホッコータルマエ

坂路で上積みを感じさせる動きを見せたホッコータルマエ(撮影:日刊ゲンダイ)

山崎「僕もホッコータルマエの連覇に期待して、個人的にもJBCでやられた分を取り返すつもりですが、対するコパノリッキーは、昨年が出遅れての惨敗で、すぐに挽回できたとはいえ今年の東海Sでも躓き気味のスタートでした。上り坂の途中にある中京1800ダートのゲートは、トモの踏ん張りが利かないのか、かなり苦手なんじゃないかと思うんですよ。もしかすると、今年も出負けして…というシーンもあるんじゃないでしょうか」

馬場「もちろんコパノリッキーはスタートが鍵となるでしょうが、その東海Sは圧巻のパフォーマンスでしたし、舞台が向いていないとは言えないと思います」

田崎「何より先行有利の中京コースですから、ハナか、コーリンベリーを行かせての2番手でスムーズに運べば、まず崩れることはないでしょう」

武井コパノリッキーは、一昨年のフェブラリーSを勝った時が骨折明けからの3走目で一変したもので、この馬も本来は良化に時間を要すタイプなんですよね。前走は、同じ骨折明けからの2走目で、馬体も戻り切っていなかった中での圧勝劇。おそらく、まだ上積みが見込めるはずですし、昨年のリベンジをと、陣営の意気込みも高いはずですね」

桜井「そのあたりは陣営への取材でも確かめています。通常の放牧ではなく、骨折での完全休養からの復帰でしたから、叩き3走目、つまり今回にピークを迎えられるような調整法を選択したとのこと。ホッコータルマエの上積みも大きいでしょうが、コパノリッキーだって上昇度で負けてないんですよ。調教担当の鹿屋助手によると“年明けあたりから、それまでの流れるようなフットワークが、弾むようなそれに変わってきた”とのこと。以降は使い出しの2走前以外、負けていないわけですし、最初のコーナーまでにスムーズに前に取り付けられれば、押し切れると思います」

目黒「ただ、これはホッコー◎の根拠にもなるんですが、コパノにとって、コーリンベリーは厄介な存在になるんじゃないでしょうか。どちらがハナへ行くとしても、想定以上のハイペースになれば、先行有利の中京でも差し・追込が決まる可能性はありますね」

板子「実際に、久々だったとはいえ2走前の日本テレビ盃が、クリソライトにプレッシャーをかけられて息が入らずに失速したものですからね」

広田「あくまでコパノリッキーの理想は前走のような単騎逃げやけど、番手からやったら深追いせんで対応できるはず。離れてマイペース、っちゅう競馬やね。力を要す中京のダート自体は合うんやし、素直に力を信頼してええんとちゃうか」

小桧山「なんだか、コーリンベリーの逃げ確定、みたいな流れになってるけど、小野次師にどうすんのか聞いてみたら“みんな勝手に『逃げる』とか言ってるけど、作戦は内緒だよ。そもそもスタートが悪い時もある馬だし、出てからじゃないとわかんないよな”と。距離が距離だけに、先を見据えて、控えて折り合い重視の競馬になるかもしれんぞ」

小野智「私はコパノリッキーについて、牧場関係者に電話取材したんですけど、そういったスタートや展開面を考慮してか“枠順は、あまり外でも、内でも…”と言っていたんですよ。そしたら何とド真ん中の好枠を引き当てたんですから、“持っている”んじゃないですか」

デスク「何年か前に自分で“持っている”と言っていた、どこぞのプロ野球選手は、いまだに持っているものを見せてくれていないけどな」

コパノリッキー

今年もスタートが鍵となりそうなコパノリッキー(撮影:日刊ゲンダイ)

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