熱発の影響は「微塵も」フィエールマン　４歳馬の快進撃続くか

経験の差で　意地を見せるか年長馬たち

デスク「ところで、このレースを４歳馬が制したのは、過去１０年で昨年の１回だけしかないんだよな。それを考えれば、４歳馬に人気が集中するのなら…という気もしてくるが」

守屋「僕はその昨年の勝ち馬ダンビュライトを狙います。それ以降は勝ってませんが、戦ってきた相手や展開面の不利が応えたといえる内容で、決して衰えや力負けではないと思います。父のルーラーシップ同様、どんどんゲート内での駐立が悪くなってきて出遅れも目立つ現状ですが、昨年のようにスンナリ発馬を決めることができれば、チャンスは十分あるはずですよ。２度目の騎乗となる北村友騎手も、昨年はキャリア・ハイとなる９０勝、今年もシンザン記念を勝って先週の時点で全国リーディング２位と好調は続いていまし、調教でも跨いで、反応面や走り方などクセはある程度つかんでいるハズですからね」

瀬古「以前から馬場入りでテンションを上げる面がありましたが、最近はそれが悪化しているようですね。今回もそこがポイントになりますが“昨年と遜色のない状態にある”という音無師のコメントからも体調自体には不安はありませんし、とにかくスタートを普通に出て自分の競馬さえできれば、連覇の可能性も十分あると思いますよ」

ＡＪＣＣ連覇に挑むダンビュライト(奥)（撮影：日刊ゲンダイ）

伊利「僕はメートルダールを見直したいですね。一昨年の中日新聞杯ではミッキーロケットを降し、昨年の新潟記念ではブラストワンピースにコンマ３秒差２着と、春秋のグランプリホースを相手に好戦したことを考えれば、別定ＧIIに入っても本来は格負けしないだけの馬だと思いますよ」

小島「人気ほど走れなかった前走については“仕掛け遅れかなあ。ちょっと脚を余していたね”と、戸田師は振り返ってましたが、以前に比べてズブさが出て反応が鈍くなっているのは確かでしょう。実際に、騎乗した福永騎手が“距離を延ばしてみては？”と進言したそうですし、乗り方の問題ではない気がします。久々の右回りになる点もけっしてプラスとは言えませんが、以前に中山を使った時よりも精神的に成長してますし、それほど不安のある様子ではなかったですね。あとは展開が向けばと言ったところでしょうが、陣営にはそこまで“自信アリ”の雰囲気はなかったですけど…」

馬場「デスクからは４歳馬が一息のデータも示されましたが、逆に高齢馬の激走例が多いレースですし、僕は８歳馬サクラアンプルールを狙います。前走の有馬記念については“大外枠だったので一旦下げざるを得なかった。それでも最後はいい脚を使ってくれたし、枠順の差だよ”と、金成師も力負けではないことを強調してましたし、意外にも初めてとなる中山外回りについても“２０００ｍより距離があれば全く問題はない”とのことで、ＧIIなら期待できるはずですよ」

デスク「あとは、板子の担当厩舎で、過去にこのレースで好走歴のある馬が２頭いるんだが」

板子「一旦は先頭に立ちながらラストは首の上げ下げで惜敗した前走でアッと言わせたショウナンバッハですが、この中間も力強い動きで年齢的な衰えは感じないとはいえ、やはり前走は全てが巧く噛み合っての好走だっただけに、それ以上の走りとなるとどうでしょうか。３年前に３着しましたが、とにかく展開の助けが欲しいところでしょうね」

小野智「これまた昨年の新潟記念で３着と、アッと言わせて以来の騎乗となる三浦騎手ですが“４年連続での出走だから、走り慣れている舞台ですよね。まだ終いの脚は衰えていないし、展開ひとつで食い込んでもおかしくないと思ってます”と、結構色気を持ってましたよ」

板子「もう一頭、おととし３着だったミライヘノツバサの前走は、１年半もの長いブランク明けでの２戦目で、陣営は内容に及第点を出していたとはいえ、いい頃の走りと比べても物足りなかったですからね。今回は同型との兼ね合いもカギで、ハナに行くか早目に進出する形で粘り込みを図りたいところですが、勝ち負けまでは厳しいかと…」

デスク「誰も褒めてくれないから自分で言うが、先週は日経新春杯も京成杯も俺の推奨馬が勝ったし、日経新春杯なんかは相手を３頭に絞って当たったんだから…。そんな絶好調男の推奨馬だが、４歳馬じゃないぞ、倍の歳をくっているサクラアンプルールだ」

木谷「確か、有馬記念でも気があるのに大外枠だからって、本命をブラストワンピースに替えてまんまと的中したんですよね。今さらどのツラ下げて…と言いたいところですが、今回はジェネラーレウーノとフィエールマンで決まりだと思ってるので、黙っておきましょうか」