ソウルとディアドラ一騎打ちムードも　好調本紙中田の◎は…

先を見据えた馬よりも　狙うならこの馬だ

三代川「開幕週の馬場で、近年も実力のある先行タイプが結果を残していることをふまえると、狙ってみたいのはフロンテアクイーンですね。スタートは速くないものの二の脚が速いので、このメンバーなら楽に好位のインに潜り込めるのではないかと。重賞勝ちはないものの、これまで４度の２着と涙を呑んできている馬ですし、年齢的にも目先の一戦一戦が勝負となる馬ですからね」

板子「北村宏騎手が競馬を覚えさせたことにより折り合いが改善し、普段の攻め馬でも落ち着きが出るなど精神面でも成長している馬ですからね。若い頃とは違って食べたものが実になって、年齢を重ねるごとに着実にパワーアップしています。その北村宏騎手からの乗り替わりがどう出るかですが、久々でも充実度ではメンバーの中でも一番の感を受けますし、ここは初重賞制覇のチャンスでしょう」

目黒「僕も先行馬狙いですが、◎にはトーセンビクトリーを抜擢しました。好枠を引いて、岩田康騎手ならイン突きも濃厚。昨年こそ差す競馬での２着でしたが、今年は好位で立ち回っての再現に期待します」

広田「前走は久しぶりにハナに立つ形となり、道中でタメが利かずに失速してしまいましたが、やはり前に馬を置いて脚を温存する形がベストですから、３番枠も絶好でしょう。昨年にしても２頭のＧI馬が出走していた中での２着だったわけですし、調整も順調な今年は近走に目をつぶって狙う手もありますね」

清野「私は、前走の函館記念で牡馬相手に見せ場を作っての３着を素直に信頼してエテルナミノルを。その割に人気にならない配当的魅力に加え、人気上位馬が揃って休み明けとなる中で、順調度は大きなアドバンテージとなるはずです。昨年も５着とはいえ２着馬とはそう差もありませんでしたし、スタートを決めて前走のようにスムーズな競馬ができれば、上位食い込みがあっていいと思います」

目黒「エテルナミノルは今年１月には愛知杯を制しており、実力的にも何ら見劣りしない存在でしょう。問題はゲートで、前走は久々に発馬が決まって好位を取れましたが、不安が一掃したとは言えません。そのあたりを陣営に取材してみると“大きく崩れている時も調整方法に違いはなくて、滞在競馬だったことが良かったんだと思う。週中の雰囲気も全然違いましたし、いい雰囲気のまま競馬に向かえましたから”と担当の鈴木助手。さらに“今回も１週前に札幌へ移動して落ち着いた雰囲気で臨めます。中１週だから追い切りは軽めですが、四位騎手が付きっ切りで調教してくれていますからね”と感触は良かったです。ただ、個人的には、近走で２戦続けて好結果を出していない点が気になるので評価を落としましたが…」

デスク「前走好走組では、重賞のマーメイドＳを勝ったアンドリエッテに誰も◎を付けていないんだが」

目黒「ハンデ５１キロだったことに加えて、勝負どころで進路がパカッと開いて恵まれた面はありましたからね。陣営も同じ見方をしていましたが“勝負どころで反応が良かったことは収穫だった。中間に放牧を挟んで疲れも取れたし、馬体や動きを見ても好調をキープしている。札幌の馬場も合いそうだ”と、長谷川助手はかなり前向きでした。遡れば、チューリップ賞２着、そして牝馬三冠路線にフル参戦して健闘していた実力馬ですし、別定戦でも十分やれる力はありそうですよ」

前走で重賞タイトルを手にしたアンドリエッテ（撮影：日刊ゲンダイ）

デスク「そんなところか、と思っていたら、木谷の◎が残っていたか。前走が１０００万で負けているアグレアーブルに◎って、まさか“モレイラだから”なんていう単純な理由じゃないだろうな」

木谷「アグレアーブルは、もともと新馬戦を勝った時にオークス候補と思っていた素材でした。新馬勝ち直後の東スポ杯２歳Ｓは強力な牡馬に跳ね返されましたが、レインボーラインに先着したりと決して悪い内容ではなかったですし、続くフローラＳでも今回出走のフロンテアクイーン（４着）からコンマ２秒差の６着に健闘してます。長期休養から復帰して、ようやく軌道に乗ってきた印象ですし、前走も力負けではなかったので、高い洋芝適性を考えても十分に狙えると思いますよ」

目黒「僕も△印を打ちましたが、やっぱりモレイラは怖いですよ。しかも最内枠でジッとしてのイン狙いなら、実績不足は承知の上で押さえてみたくなりますよね」

デスク「俺は、リバティハイツで穴狙い、という心づもりだったんだが、本紙中田が◎だし、そもそも穴じゃなくって人気になってるからな。てなわけで、買うのはティーエスクライだ。木谷大先生の推奨馬を前走で負かしているんだし、先行馬が多い割りにハナへ行きたい馬もいないんだったら、前走みたいな競馬も可能じゃないかと思うんだ。そして何より、木谷も大好きな竹之下だぞ。俺はてっきり木谷がこの馬に◎を打つんじゃないかと思ってたんだが」

木谷「ですから、ローカルスタッフとしての僕は、好きとか嫌いとかじゃなくって、真面目に予想してるんスから。って言っておきながら、△でも打っておけば良かったと思うもう一人の自分がいることは確かですが…」